高速起動、スマートデバイス対応で業務効率化
新VDIが本番稼働を始めて、利用者にとってもっとも大きなメリットは前述した起動時間、操作性でした。第一の課題であった起動時間は、20秒程度に収まるほど大幅に短縮しました。ローカルアプリケーションとVDI上のアプリケーションの切り替えもスムーズになった点も、現場からは評価する声が上がっています。
「以前はVDIのウィンドウがモニター画面のすべてを覆ってしまいましたが、VMware Workspace ONEを使うとVDIとローカルのアプリケーションのウィンドウを並べて操作でき、シームレスに併用しやすくなりましたので、利用者の満足度は間違いなく上がっています」
アプリケーションの検索性も高まりました。VDIでは100個ほどの独自アプリケーションを活用していますが、以前は画面上にそれらのアイコンが大量に並び、一覧から目的のアプリケーションを探し出す手間が必要でした。それがVMware Workspace ONEをポータルとして利用することで、簡単に検索できるようになったり、よく使うアプリケーションを登録できるようになりました。さらにマルチデバイス対応となり、スマートデバイスでの使い勝手が向上したのです。
「出先でも決裁系のツールを利用したいという従業員からは評判が良いようです」
VMware Workspace ONEの利用画面
システム運用の面では、リンククローンの活用により、イメージファイルの管理負担が大幅に減りました。旧VDIでは、全ユーザーの環境それぞれに適用する必要があったのですが、いまは1個のマスターイメージを作るだけで、自動的に全ユーザー環境にコピーされます。アプリケーションのインストールはもちろん、セキュリティパッチなども、マスターイメージで更新するだけですべてに適用されます。