数社からの提案の後、2008年冬、パナソニックISがシステム構築と導入を担当することが決定しました。このチケッティングシステムは、券種の設定が無制限にでき、色分けなど表示の工夫が可能。
また、最短1ヵ月という短期導入を実現できることも特長のひとつですが、「繁忙期の導入を避け、システム入れ替えと同時にチケットデザインも一新することになった」(橘氏)ため、最終的な稼働開始は2009年夏となりました。
システムの導入にあたっての研修もスムーズだったといいます。
「チケットブース担当は約50名おり、シフト制で勤務しています。従来のシステムの画面とそれほど違いもなく、さらにボタンの色づかいなど使い勝手への配慮が優れており使いやすいという声が多かったです。戸惑う場面もトラブルもなく研修を終え、本番稼働を迎えることができました」と佐藤氏。
導入から約1年。その導入効果について、橘氏は次のように語ります。
「事務所にいながら、リアルタイムでチケット販売状況を把握できるようになって、ピーク時にブースを増やすといった対応を臨機応変にできるようになりました。それまでは現場からの連絡を待つか、あらかじめブースの前に立っておいて“何かあったら連絡する”くらいしか手段がなかったので、ありがたいです。」
お正月、ゴールデンウィークなど何度か繁忙期を経験し、ますます効果を実感したという各氏。特に効果が明らかだったのは2010年のゴールデンウィークだったといいます。
「通常チケットブースは3つですが、ピーク時は7つのブースをフル稼働させ、1時間あたり2,500枚以上(約18,000枚/日)のチケットを発行します。今年のゴールデンウィークは、開業初年度以上の大変な来場者数だったのですが、明らかに例年よりも早い処理ができていました。発券待ちの列が以前より格段に短くなりましたね」(佐藤氏)。
データ処理と同じく悩みの種だったチケット券種の管理も問題なくできているそうです。
「パナソニックISさんは、当社の状況をよくご理解いただいていたので、とてもコミュニケーションがとりやすかったです。多少の無理もお願いしましたが、それも受け入れていただきました。今後も、さまざまなお客さまの多様なニーズを満たせるよう、いろいろな仕組みを考えていきたいですね。」と語ってくれた橘氏。
当社も、さらなる利便性アップに向けた新しい仕組みづくりをお手伝いしてまいります。