Ticketing Systemを導入
発券スピード向上とデータ連携

パナソニックISのチケッティングシステムでチケット発券スピードの向上とデータ連携による業務効率化をあわせて実現! 来場者へのサービスアップにも大きな成果!!
2012年5月22日。世界最高の自立型電波塔である「東京スカイツリー(R)」が開業しました。
日本の新たなランドマークとして、連日多くの来場者でにぎわっています。この東京スカイツリーを夜空に照らし出すライティング「粋」「雅」には、パナソニックのLED照明が採用されていることで知られていますが、実はそのほかにも、展望台へのチケット発券、入場ゲート、関連施設とのデータ連携に、パナソニック インフォメーションシステムズ株式会社(以下、パナソニックIS)のソリューションが活用されているのです。
課題
  • 来場時にできるだけ長い時間お楽しみいただきたい

  • システムによるデータ連携を活用し、業務の効率化を図りたい
解決
  • 来場時の待ち時間が大幅に短縮
  • 業務の効率化も実現

来場時にできるだけ長い時間お楽しみいただきたい

2012年5月22日。世界最大の自立型電波塔である「東京スカイツリー」が開業しました。電波塔「東京スカイツリー」、商業施設「東京ソラマチ(R)」、オフィス棟「東京スカイツリーイーストタワー(R)」という3つの施設を中心に、水族館やプラネタリウムなども併設した広さ約3.69haの新しい街「東京スカイツリータウン(R)」には、国内外から日々多くの観光客が訪れています。その目玉施設といえば、やはり、東京スカイツリーの2つの展望台。地上350mに位置する『東京スカイツリー天望デッキ』は、5mを超える大型のガラスを360度に配置し、タワーの足元から約70㎞先まで見渡せる開放的な造りが特徴。地上450mの『東京スカイツリー天望回廊』は、チューブ型でガラス張りの回廊が続き、まるで空中を散歩しているような感覚を味わうことができると評判です。「開業以来多くのお客さまにご来場いただいており、現在(6月21日)、展望台への入場チケットについては予約販売を続けています。7月11日からは当日券も発売しますが、当面は混雑が予想されます」と、東武タワースカイツリー株式会社電波塔事業部施設統括部 課長補佐の川口大輔氏はその人気ぶりを明かします。
東武タワースカイツリー株式会社 電波塔事業部 施設統括部 課長補佐 川口 大輔 氏
着工は、開業4年前の2008年7月。IT基盤の要件をまず固め、チケッティングシステムを含むアプリケーション関連の要件定義を始めたのは2009年夏のことでした。この頃にはすでに将来の人気をある程度予測していたといいます。一方、展望台のキャパシティは1日最大2万人。「テーマパークであれば1日に何十万人も動員するわけですから、チケッティングシステムの多くは、このくらいの人員であれば捌くことができるといえます。ただし『絶対止めてはいけない』など、私たちの要件を満たしているシステムであることが前提でした。特に、チケッティングシステムの核となるアプリケーションは非常に重要視していました」と川口氏はチケッティングシステムに求めた条件を説明します。

システムによるデータ連携を活用し、業務の効率化を図りたい

このほか、柔軟にカスタマイズできるシステムであること、団体予約システムとチケット発券システムとのシームレスな連携などが必須の条件として挙げられました。「また、スカイツリーの場内と場外両方にあるバス駐車場に関して、場内駐車場が満車になったら自動的に場外駐車場をご案内できるようにシステム上で連携できる、といった仕組みを求めていました」と、川口氏は語ります。こうした要件がまとまり、これまでにチケッティングシステム構築・導入で実績を持つSIerを中心に東武タワースカイツリーがコンペを行ったのは2010年10月。

ここで候補にのぼったのがパナソニックISが行ったITシステムのトータル提案でした。その内容は、チケットの発券に加え、団体管理や販売統計等など施設運営にかかわるシステムを連携するというもの。業務の効率化のみならず、お客さまの利便性も最大限に追求できるものでした。

「提案してもらった各社の力は非常に拮抗しており、コンペは大変な激戦でした。最終的には僅差でしたが、パナソニックISの提案は、システムの核となるチケッティングシステムの柔軟性が非常に優れており、データ連携もしっかりとしたものでした。また、マネジメント力や構築力なども魅力でした」(川口氏)。

こうして2010年11月、パナソニックISがチケッティングシステムの構築を担当することに決定したのです。

来場時の待ち時間が大幅に短縮

2011年1月から構築を開始。実はこのとき、施設運営の詳細は決定していませんでしたが、工期的にシステム構築を先行開始せざるを得ないという実情がありました。「既存施設のリプレースではなく、まったく新しい施設です。どういう施設運営をするのか決まらないなかで、システムの仕様を決めなければならない点は難しかったですね」と川口氏は当時の苦労を語ります。

その後、構築は順調に進み、2011年秋には試験を完了。2012年2月の納入に先駆け、開業半年前の2011年12月22日からは、団体予約システムを先行リリースし、団体予約の受付を開始しました。「当初から予約が殺到しましたが、システムはうまく稼働し、問題なく処理することができました」(川口氏)。毎日、半年後の同日の団体予約を受け付けており、団体枠の約4千名分は、現在まで毎日完売が続いているといいます。個人予約等も含め、開業した5月22日~7月10日までの予約入場分もすべて売り切れたため、先日追加販売を実施。その人気ぶりがうかがえます。

5月の開業からまだ日は浅いものの「ビジュアルで視覚的に予約状況や団体数などがわかるという点で、まさにシステムの効果を体感しています。ある1日に予約を取りすぎたり、逆に余裕がありすぎたり、そういうことがなく平準化できるので、運営に大きな影響を与えることなくコントロールできています。また、団体のバスが複数台数で来たとしても、自動的に計算して割り振れています」と川口氏はシステム導入効果を説明します。できるだけ短時間で発券してもらえるよう、わかりやすさにこだわって設計したというwebでのチケット販売と、チケッティングシステムとの連携も順調。「webでの購入時にお使いになったクレジットカードを、来場時端末に差し込むだけで発券できるようにしているので、コンピューターに不慣れなお客さまでもすぐ発券できます。実際、この仕組みが功を奏し、チケットを10秒ほどで受け取っていただいているので、たとえ列ができたとしても滞留することなく、常に流れています」(川口氏)。7月11日からは、いよいよ当日券の販売が始まります。「しばらくまた忙しくなりますが、きっとパナソニックISを含め、フル待機してサポートに当たってくれると思っているので、さほど心配はしていません」と川口氏は自信をのぞかせました。
天望回廊へのエレベーター入場ゲート(フロア350設置)
フロア450東京スカイツリー天望回廊

当社のチケッティングシステムについて<東京スカイツリータウン>

今回パナソニックISが構築したのは、チケッティングシステムを核としたトータルITシステム。
バス駐車場の台数管理や売上統計などとのシームレスな連携による業務効率化を実現しています。
このほか「東京スカイツリータウン」にある水族館やプラネタリウムでも、当社が提供したチケッティングシステムが稼働中。世界に誇る日本の新たなランドマーク「東京スカイツリータウン」を国内外から訪れる多くの来場者に、できる限り長い時間楽しんでいただきたい―チケッティングシステムには当社のそんな思いも詰まっています。
チケットカウンター さまざまな券種をスピーディに処理
webで予約したチケットの自動発券コーナー
入場口に設けられたフラッパーゲート (QRコード対応)
QRコードで入場されるお客さまの様子
「今はシステムが稼働したばかりですし、しばらく大きな改変は予定していませんが、次にやりたいとすればチケットのICカード化。それも、使い捨てのICカードを使いたいですね。今は、Suica、PASMOなどをはじめ、あらゆるところでICカードが使えます。おそらく5年後には、ICカードはもっと普及していると思います。現在のQRコード式のチケットでもスピーディにゲートを通過できますが、ICカードであればもっと高速化できると思うのです」と川口氏は今後のチケッティングシステムの展望を語ってくれました。「こうした仕組みは繁忙期により効果が出ると考えています。まだまだスカイツリー開業効果は続き、多くのお客さまにお越しいただくと思います。ますます力を発揮してもらうことを期待しています」(川口氏)

パナソニックISも、新しいチャレンジを続ける東京スカイツリーをこれからもお手伝いしてまいります。

パナソニックISに相談してみる

当社担当からひとこと

大熊 義和
今回、日本中が注目する一大プロジェクトの一端に参画させていただき大変光栄です。チケッティングシステムは東京スカイツリーにおける大変重要なシステムであり、大きな緊張感と使命感を感じていました。そこで、5月22日の東京ソラマチ開業にあたっては万全の体制で臨み、この一大事を無事乗り越えることができました。東京ソラマチや東京スカイツリーなどを含む東京スカイツリータウンへの来場者は初日に20万人超、開業わずか1週間で113万人を突破しました。これからも多くの来場者をお迎えすることになりますが、常にお客さまの傍にあり業務を支え続ける頼れるシステムでありたいと願っております。
取材︓2012年6月21日 
※当サイトに記載された社名および商品名などは、それぞれ各社の商標または登録商標です。
※当サイトの記載内容は取材日時のものです。内容および対象商品については、予告なく変更する場合があります。
CONTACT

ITソリューションでお悩みの
企業ご担当者の方は、お気軽にご相談ください。

ご不明な点はお気軽に
お問い合わせください
お役立ち資料は
こちらから