ASTERIA Warpを導入
並列処理機能でハイパフォーマンス連携

常時40万台以上の中古車物件を有する「グーネット」。しかし、中古車販売店が登録した情報を「グーネット」へ掲載するまでのしくみは過去にスクラッチ開発されたシステムで、幾度もの改修により属人化・複雑化が進んでいました。パフォーマンス課題も発生する中、株式会社プロトコーポレーション様(以下、プロトコーポレーション)はETLツールへの置き換えを検討。並列処理による処理速度の速さが決め手となり、パナソニック インフォメーションシステムズ株式会社(以下、パナソニックIS)がご提案したEAIツール「ASTERIA Warp」を採用されました。
課題
  • 中古車登録のピーク時に起こる情報反映遅延を解消したい

  • 車両情報の充実化に耐えうるシステムパフォーマンスと開発体制を確立したい

解決
  • 並列処理でハイパフォーマンスを実現!5分以内の確実な情報反映が可能に

  • 項目追加に伴う開発工数を12日→1.5日に短縮できた

ピーク時は10~20分遅延することも…

国内最大級のクルマ・ポータルサイト「グーネット」は、中古車販売店が専用システムから中古車物件情報を登録すると、条件検索ができる形にデータ変換されてウェブ公開されるしくみになっています。

1日に登録・更新される件数はなんと数万台。特に夕方に登録が集中しやすく、ITソリューション1部 部長の山本 正博氏は「登録が立て込むとウェブへの反映に10~20分掛かることもありました」と振り返ります。いち早く情報公開したい販売店といち早く希望の車を手に入れたいユーザーを結ぶサイトとして、情報反映の遅延は大きな課題でした。
株式会社プロトコーポレーション
ITソリューション1部 部長
山本 正博 氏

情報を充実させるほどにのしかかる、情報量と工数

また、掲載する車両情報は車種・年式だけでなく、各種装備から傷の情報、さらには自動ブレーキのような次世代機能までどんどん拡張を続けています。

「車が進化してくると、やはりユーザーさんは色々な機能の有無を判別したいわけです。ユーザビリティの向上をめざし、ここ3年で倍にまで項目を追加してきましたが、その分抱える情報量も膨大なものになる。またスクラッチ開発したデータ変換システムを都度改修しながら使い続けてきたため、属人化・複雑化が進んでおり、車両情報の項目を1個追加するだけでも大変な工数が掛かっていました」(山本氏)。

決め手は並列処理によるハイパフォーマンス

このような課題があったことから、ETLツールへの置き換えはごく自然な流れでした。「検討の際、最も重視したのはパフォーマンス」と、ITソリューション1部 主任の張 博氏は製品選定のポイントを語ります。

「4製品でベンチマークテストを行ったところ、並列処理ができるASTERIA Warpは他製品に比べ8倍のハイパフォーマンスを叩き出しました。これは決定的でしたね。その他、データ連携元DBとして利用しているOracle Exadataとの相性やGUIの操作性を評価し、ASTERIA Warpの採用を決めました」(張氏)。
株式会社プロトコーポレーション
ITソリューション1部 主任
張 博 氏

8スレッド同時書き込みがスピード連携を実現

今回のプロジェクトと同時にAmazon AuroraへのDB移行計画が立ち上がっていたため、ASTERIA WarpはAWS上に構築。ASTERIA Warpで変換したデータをAmazon Auroraへ書き込む構成としました。

ASTERIA Warpを導入してからは、1日1回全件更新、5分に1回差分更新をする形で、Oracle Exadataに入った中古車物件情報をAmazon Auroraへ連携しています。

「差分更新では200個の連携フローが動いています。並列処理機能を活用し8スレッド同時書き込みを行うことで、5分以内にすべての処理が完了するため、中古車物件情報を遅延なく確実に反映できるようになりました」(張氏)。
システム構成図

12人日かかっていたシステム改修が1.5人日に

車両情報の項目も楽に追加できるようになりました。「従来のシステムだと1項目追加するだけでも入力システムを直し、バッチ連携のしくみを直し、...と非常に工数が掛かっていましたが、今はASTERIA Warpの連携フローを直すだけ。先日も25項目追加しましたが、1.5人日でできました。従来だと12人日は掛かっていたと思います。専門知識のない人でも簡単にできるのが助かりました」と張氏は手ごたえを語ります。

浮いた運用工数を開発へ回し、攻めのITへ

この工数削減効果により、IT部門としてのあり方も大きく変わりつつあるといいます。「通常はシステムが大きくなればなるほど運用工数の占める割合が増えていくものですが、今回運用工数を圧縮できたことで、浮いた人的リソースを新規開発へ回せるようになりました。今後は新しいものにチャレンジしていく人員を増やし、攻めのITへシフトしたいと考えています」(山本氏)。

パナソニックISの技術サポートで、独特な要件もクリア

今回の導入にあたり、パナソニックISは豊富な構築ノウハウを共有する勉強会を実施。そのサポート力にも高いご評価をいただきました。 「開発現場で実際に画面を見ながら、かなり踏み込んだところまでアドバイスをもらいました。特に、他社事例に見当たらない当社独特の要件があって悩んでいたのですが、パナソニックISのアドバイスのおかげで無事解決したのはありがたかったです」(張氏)。

「GooPit」「GooBike」などにも今回のしくみを展開したい

プロトコーポレーションでは「グーネット」以外にもカーメンテナンス専門サイト「GooPit」、バイク・ポータルサイト「GooBike」 など、さまざまな情報ポータルサイトを運営。基本的な構造は「グーネット」と同じで、似たような課題を持っているため、「今回作ったデータ変換のしくみをこれらにも適用していきたい」と山本氏は語ります。

「我々はデータの集積ステージから活用ステージへとようやく歩を進めたところです。今後どのように活用していくのか、パナソニックISにはASTERIA Warpを含めて色々な提案をもらえるとありがたいですね」(山本氏)と、期待を寄せてくださいました。

パナソニックISに相談してみる

当社担当からひとこと

原 優太
今回、お客様の事業においては、スピード感と標準化された開発体制が求められていました。
そこで、このようなご要件に最適なハードウェアとアプリケーションの構成に加えて、当社が長年培ったASTERIA Warpの構築ノウハウもあわせてご提供させていただきました。
今後のお客様の事業拡大に合わせた拡張性や、ASTERIA Warpのもつポテンシャルを最大限引き出す仕組み作りのお手伝いをさせていただけたと思っております。
取材︓2017年4月24日 
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