仮想デスクトップ環境を導入
パフォーマンスアップ・情報漏えいリスク低減を実現

埼玉県吉川市(以下、吉川市)では、教育の充実に向けた取り組みとして、市内小・中学校に勤務する教職員の環境整備を実施しました。従来のローカルPC※1による校務は、老朽化によるパフォーマンス低下と情報漏洩リスクの課題があったため、シンクライアントシステムを導入。USB型シンクライアントで導入コストを抑えつつ業務負担の軽減とセキュリティ向上を実現されました。システム構築を担当したのは、パナソニック インフォメーションシステムズ株式会社(以下、パナソニックIS)です。
※1 ローカルPC:HDDやSSDなど記憶装置を持つPC。
課題
  • 教職員の働きやすい環境を整備したい
  • 個人情報の漏洩を防ぎたい

解決
  • 端末はそのまま、ハイパフォーマンスでストレスなく校務を行えるようになった
  • 文部科学省のガイドラインに沿った強固なセキュリティを構築できた

先生の業務負担を軽減したい

少子高齢化が進む日本の中でも人口が増加している数少ない自治体であり、子育て世代を中心としたファミリー層の住みやすい街として注目を集める吉川市。

市の総合戦略を「子どもの笑顔と活気でまちを満たす」と定め、吉川市教育委員会では教育の充実に精力的に取り組んでいます。
教育部長の中村詠子氏は、施策のひとつである「ICT教育の推進」について「文部科学省のICT活用教育アドバイザー派遣事業※2を利用して、アドバイザーの意見を仰ぎながら推進計画を策定しました」と語ります。

さらに、教育部 教育総務課 課長の染谷憲市氏は「考え方としては、児童・生徒に対する学習整備と教職員に対する環境整備の2軸。やはり最初は教える側の先生方の環境が整備されていないと先に進めないだろうと、後者から取り組むこととしました。先生方にとって負担の大きい、成績処理や出欠管理といった校務の軽減・効率化から着手したのです」と述べます。
吉川市教育委員会
教育部長
中村 詠子 氏

ローカルPCでは情報漏洩対策が不十分

また、校務では生徒の個人情報を多く扱うため、情報セキュリティの強化も課題でした。

「校務用にはローカルのPCを使っていたため、盗難のリスクは拭えませんでしたし、育児や介護でどうしても早く帰らなければいけない教職員に対してはパスワード付きUSBの持ち出しを許可していたものの、データが入っている以上安全とは言い切れませんでした。万一、個人情報が流出してしまうと、生徒本人の不利益だけでなく、先生が責任を問われる事態にもつながってしまいます。情報が容易に持ち出されないような対策が必要でした」(染谷氏)。

こうした課題から、同委員会はシンクライアントシステムの導入を決定。1年半に渡る入念な情報収集を始めたのです。

※2 ICT活用教育アドバイザー派遣事業:ICT環境の整備を図ろうとする自治体のニーズに応じてアドバイザーを派遣し、ICTを活用した教育の推進計画やICT機器整備計画の策定等について助言を行う事業。
吉川市教育委員会
教育部 教育総務課 課長
染谷 憲市 氏

校務用途ではSBC方式が最適

まずはシンクライアントの種類から検討を開始。教育部 教育総務課 係長の城取直樹氏は「教職員はほぼ決まったアプリケーションしか使わないので、独自にアプリをインストールできない分安価なSBC方式※3を選択しました」と述べます。「端末はiPadやMacも検討したかったので、どんなOSでも利用できる『Citrix XenApp』の懐の深さは魅力的でした。低帯域な小中学校のネットワーク環境でもサクサク利用できる点も良かったです」(城取氏)。

※3 SBC方式:OSとアプリケーションをサーバ上で共有して使う方式。ユーザが利用する環境はすべて同一のアプリケーション構成になっているのが特徴で、管理が容易というメリットがある。
吉川市教育委員会
教育部 教育総務課 管理係 係長
城取 直樹 氏

既存PCをシンクライアント化しコスト削減、パフォーマンスも向上

予算のやりくりも工夫しました。BCP対策として急務であったデータセンターの利用を今回始めるべく、シンクライアント端末は、既存のPCをそのまま使うことで調達費を抑えたのです。教育部 学校教育課 学校支援担当副主幹の野見山伸一氏は「USB型のシンクライアントキーを使いシンクライアント化しました。PCはかなり老朽化が進んでいたのですが、これにより従来より高速化し、業務負担の軽減にも非常に効果がありました」と一石二鳥の効果を語ります。
吉川市教育委員会
教育部 学校教育課 学校支援担当副主幹
野見山 伸一 氏

エリア分離により、情報漏洩を防ぐ構造に

情報セキュリティ面では、文部科学省のガイドラインにのっとり、情報の重要度に応じて業務エリアを分離しました。ログインを一般業務を行う「コミュニケーションエリア」、個人情報を取り扱う「セキュリティエリア」、インターネット接続を行う「インターネットエリア」の3つに分け、1台の端末ですべて利用できるようにしています。これにより、効率性を下げることなく、情報漏洩リスクを大幅に低減できました。
システム構成図

来春からは本格的にテレワーク制度も開始予定

「スムーズに導入できたのは、現場の実務を担う教務主任と事前に課題の共有ができたこと」と野見山氏は振り返ります。また、導入後については「先生方の協力が一番大きかった。教務主任の先生方が各校の実情に応じて日報や会議のペーパーレス化などを進めていただき、学校間で共有したこと」であると効果を語りました。

あとは2019年4月のテレワーク開始に向けて、セキュリティポリシーや労務管理などを教育委員会と校長会で協議し、指針を作成することです。「それが終われば、次は授業で使う学習系システムの整備を行っていきます。教職員(利用者)の視点で整備を進めることで、吉川市の教育のレベルアップにつなげられればと考えています」(城取氏)。

パナソニックISに相談してみる

当社担当からひとこと

伊藤 大地
今回は短期間での導入となったため、普段以上にスピード感が求められるプロジェクトとなりましたが、教育委員会様の意思決定の早さにも助けられ、質の高いシステムのご提供が出来ました。
また、セキュリティや利便性の向上を実現することで、お客様の課題解決のお手伝いが出来たと感じています。
今後も、多様な働き方を進める上で重要な、安心・安全に仕事が出来る環境の実現に貢献していきたいと思います。
取材︓2018年10月10日 
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