デジタル語学学習システムを導入
BYOD時代に合ったオンライン英語プログラムで
英語4技能が効果的にUP

比治山大学では、2020年より新たにオンライン英語プログラムが開始しました。すきま時間に何度も英語を練習したくなる仕掛けを活用し、リスニング・スピーキング・リーディング・ライティングの4技能を効果的に伸ばしています。

その工夫の裏側について、現代文化学部言語文化学科 国際コミュニケーションコース 主任教授の重迫和美氏と教授のディビット M. モーシャー氏に伺いました。
導入のポイント
学生自身の端末でも使えるクラウドシステムで、すきま時間にも練習可能に
発音のAI採点など、学生を夢中にさせる仕組みで、授業外学習時間が増加
発音・筆記を促す教材だから、英語4技能が総合的に身に付く
課題
  • 費用対効果を考えるとクラウドシフトが必須
  • 授業だけでは不十分。授業外学習時間が重要
  • 体系的なカリキュラムで4技能を伸ばしたい
解決
  • BYOD対応︕学生自身の端末で使えるから、すきま時間に練習可能
  • AI採点などの夢中になる仕掛けにより、学生の練習量が増加
  • 「プロダクション」理念に基づく教材で、英語力が効果的にUP

学生にどうやって授業外で勉強してもらうか︖

――お二人の役割についてそれぞれ教えてください。

重迫氏 私は現代文化学部言語文化学科の国際コミュニケーションコースで主任をしています。

モーシャー氏 同じく、国際コミュニケーションコースに所属している教授です。

――従来の英語教育において、どんな課題がありましたか︖

重迫氏 大学生の授業外学習時聞が短いという問題が全国的に叫ばれていますが、特に語学は週1回ではなかなか力になりませんから、この授業外学習時間の確保が非常に重要となっています。学生にどうやって授業外で勉強してもらうか︖ということですね。これが課題でした。

モーシャー氏 加えて、4人という限られた教員数ではなかなか十分に学生にトレーニングできないという課題もありました。教材作成も、採点・評価も時間がかかってしまうので。
学校法人比治山学園 比治山大学 現代文化学部 言語文化学科 国際コミュニケーションコース 教授
ディビット M. モーシャー 氏

AI採点とCEFR準拠に魅力を感じた

――今回ご導入いただいたデジタル語学学習システム「SmartClass+」のデモをご覧になった時の印象はいかがでしたか︖

重迫氏 クラウド型であり、従来のオンプレミス型システムとほぼ同等のCALL機能が使えるというのが良かったですね。学生自身の端末で自習ができる点も、将来的にPCを必携化することを考慮すると、BYOD(Bring Your Own Device)と親和性が高く好印象でした。

そして何より、SmartClass+を構成する3製品のうち、英語教材コンテンツのLet's Talk! Englishが非常に魅力的でした。
――ありがとうございます。Let's Talk! Englishで魅力に感じた点を具体的に教えてください。

重迫氏 海外メーカーの教材だからか、CEFR※に準拠していて、リスニング・スピーキング・リーディング・ライティングの4技能を総合的に伸ばせるよう体系的に組み立てられていました。国内メーカーからも沢山の教材が出ていますが、単体の教科書ベースで売られているものが多いイメージです。例えば英検1級コースであるとか、TOEICの800点コースといった形ですね。Let's Talk! Englishはそうではなく、一通りやれば英語力を段階的に伸ばせそうだと感じました。これが英語教育の理想的な形だと思いましたね。

しかも、それが全て1つのパッケージに含まれていますから、費用対効果も高いなと。学生のレベルに合わせて、下の方から順番に進めたり、場合によっては高いレベルからスタートしたりといったことができそうと感じました。

モーシャー氏 また、教材のデータベースに当たるSmartClass HUBも好感触でしたね。AIで発音を自動採点してくれる機能に関心を持ちました。これなら、教員の負担を軽減しながら学生を伸ばしていけそうだと感じました。

重迫氏 正規販売店である朝日無線株式会社とパナソニックISの製品知識や丁寧な対応にも信頼が置けたので、2020年にLet's Talk! EnglishとSmartClass HUBを先行導入し、その後2021年9月に、CALL教室の運用システムにあたるSmartClass LIVEを導入しました。

※ CEFR(Common European Framework of Reference for Languages) : 言語能力を評価する国際指標。欧米を中心に広く使われている。

学生の練習量が増加、工夫次第でまだまだ伸びる

――実際に、どのように授業で活用されていますか︖

モーシャー氏 最もよく活用しているのは、国際コミュニケーションコースの2年生の必修科目である「基礎ゼミナール」です。CALL教室の授業で使うほか、学生自身の端末で、オンデマンドで24時間どこでも受講できる自習教材としても活用しています。
▲CALL教室での授業に利用
▲学生自身の端末で自習に利用(イメージ)
――CALL教室ではSmartClass LIVEを経由して、また自習ではSmartClass HUBを経由してLet's Talk! Englishをお使いですね。SmartClass HUBのAI採点機能はいかがでしょうか︖

モーシャー氏 発音のAI採点は、ネイティブな発音ができているかどうかがパーセンテージで表示されるんですよ。熱心に練習している学生もいます。

「100%自信があるのに点数が悪かった」と言うので、発音のコツを教えたり。

――学生さんの練習量が増えているんですね︕

重迫氏 熱中してくれる学生が増えてくると嬉しいですよね。CALL教室で何時間も自習する学生もいたようです。ただし、単に「この教材やっておいて」と学生に渡すだけでは上手くいかないですね。アクティビティ(課題)の数が非常に多いので、全部させようとすると学生が圧倒されてしまいますし。

モーシャー氏 前期の授業ではアクティビティを沢山出したのですが、語彙を理解せず機械的にこなすだけになってしまっている学生もいました。今はアクティビティを大量に出すのではなく少しずつ出すようにして、質の高いトレーニングを積ませるようにしています。例えば、発音のアクティビティで正答率が低かった学生には、「もう少し口を開いて」と発音の見本を見せるなどして、再度取り組ませるようにしています。まだまだ工夫の余地がありますね。

重迫氏 以前はアクティビティを再度解くことがシステム上できませんでしたが、メーカーのロボテル社がすぐに改善してくれました。そのほかにも、Mac非対応だったのを対応してくれたりと、対応が非常にスピーディです。

英語を生み出すことが重要という「プロダクション」の理念に惚れ込んだ

――ロボテル社は、90ヵ国以上に納入実績がある老舗企業です。ロボテル社とはオンライン会議もされたそうですね。

重迫氏 どのような理念・方針でSmartClass+を開発されたのか、また教材の使い方、将来の見通しなども知ることができて大変有益でした。これはロボテル社が話していたことですが、ただ聞くだけ、ただ文法を勉強するだけでは英語は強くならない。「プロダクション」、つまり話したり書いたりして英語を生み出すことが重要だと。

AIの発音チェックにしても、単純に「ゲーム感覚で面白いな」くらいにしか思っていませんでしたが、プロダクションを作らせる動機付けなんですね。こうした理念を聞いて、なるほどなと腑に落ちました。知れば知るほど惚れ込みますね。

モーシャー氏 やはり英語学習で重要なのは、練習量、英語に触れる量です。「もっと勉強すれば英語が上手くなる」と単純に思っている学生が少なくないのですが、SmartClass+を活用して、どういうふうに練習すれば英語が強くなるか︖を学生に理解、認識してもらいたいなと思っています。

重迫氏 単にその場限りのゲームではなく、プロダクションを作るためにこうして発音練習をしてるんだよと、SmartClass+の理念を学生にも繰り返し伝えていきたいですね。

オリジナルのアクティビティ作りに挑戦して教育効果をさらに上げたい

――今後どのようなことに取り組んでいきたいですか︖

モーシャー氏 まだ挑戦できていませんが、SmartClass HUBを使うとオリジナルのアクティビティを作ることができるので、プレゼンテーションスキルを伸ばすためのアクティビティを作りたいと考えています。オリジナル教材が作れるとなると随分広がりが出ますね。

重迫氏 折角の優れた教材だから、もっと上手く使えるようになれば教育効果がさらに上がると思います。モーシャー先生のような、伝道師のような方が他にもいらっしゃるといいですね。SmartClass+のユーザー校同士で情報交換会ができればと思います。

また、本学ではPCの必携化を目指していますから、学生に自分の端末を持ってこさせて、今CALL教室で行っている授業を場所に関係なくどこでも行えるようにしたいです。ネットワークの整備も必要だとは思いますが、当面の目標ですね。

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当社担当からひとこと

田籠 彰
SmartClass+はカナダ製のネイティブな教材のため、先生方から非常に好評でした。授業だけでなく自習にもSmartClass+をご活用いただき、学生さんの学習意欲向上に貢献できており大変嬉しく感じております。
今後も、システムの使いこなし方や他大学様動向などの情報提供を通じて、比治山大学様のご期待に沿えるようご支援できればと考えております。
取材︓2021年12月6日 
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