属人化からの脱却と学生の満足度向上を目指す
パナソニックISの手厚い導入支援で利用定着を後押し

「経営学を基礎とする人間教育」と「将来の職業生活へとつながる実践的教育」を重視した特色ある大学として社会的評価を得ている東京富士大学。業務に合わせてシステムをカスタマイズする形から、システムに合わせた業務の標準化を目指す同校をパナソニック インフォメーションシステムズ(以下、パナソニックIS)が支援しました。導入背景ほか、パナソニックISのSEサポート、充実のインストラクト(操作説明会)などについてもお伝えします。
導入のポイント
パッケージの教務事務システムCampus Planを導入。業務を標準化し属人化の排除を推進
困りごとはパナソニックISのSEサポート 。親身な対応で課題を早期解決
1コマ約1.5時間の操作説明会を計45コマ実施。実践的な操作教育で業務イメージを明確化
課題
  • 業務に合わせて導入した学務システムが容易に改修できない
  • 以前、保守の対応で苦労した経験から親身なサポートが必要
  • Campus Planを理解するための支援が必要
解決
  • クラウドシステムを導入したことで高い柔軟性と連携機能が充実
  • 親身なSEサポートで寄り添う対応
  • パナソニックISの操作説明会サービスでインストラクトを実施

一元化とスケーラビリティを確保するため学務システムのリプレースを決断

――Campus Plan導入の背景をお聞かせください。

立石氏 10年以上前に導入した学務システムは、業務に合わせて導入したことが起因となり、属人化から脱却できず、改修も容易にできない状況になっていました。学務システム自体は素晴らしい機能が装備されていましたが、これまでの業務のやり方を優先したため、実際に活用した機能は30%程度。例えば、成績入力は別途サーバを用意すれば、Web入力できるのにもかかわらず、これまで通りにマークシートに書いたものを機械で読み込み、それを基幹システムにCSVで流す方法を踏襲していました。結果、仕事量は変わらず、省力化もされず、属人化だけが残る状況でした。

舛田氏 さらに、従来の業務のやり方を守るため、帳票や成績証明書、卒業証明書などの出力は、後からサブシステムとして外部に構築。これらサブシステムは当時のアーキテクチャで構築していますから、時間の経過とともにハードウェアやOSなどはレガシー化してしきます。しかし、綿密に業務に合わせて構築したため、業務に支障をきたしかねない改修は簡単にはできない状況。そうなると、ハードウェアのリプレースもOSのバージョンアップも行うことができません。こうした悪循環から抜け出し、システムの一元化とスケーラビリティを確保するため、学務システム全体のリプレースに踏み切りました。
東京富士大学 副事務局長 兼 法人部長 兼 システム管理部長 立石 辰男 氏

パッケージに合わせた標準化とクラウド稼働が要件

――新たな学務システムを導入するにあたり、要件などは策定されたのでしょうか。

立石氏 どの教育機関も基本的な流れは一緒という認識のもと、大学の業務をパッケージに合わせて標準化することを要件に掲げました。「一切カスタマイズしない」を前提とし、共通の仕組みを活用することで属人化を排除する狙いもありました。
クラウドシステムも要件に挙げました。その理由として、オンプレミスの運用は保守・メンテナンスに大きな労力をともなうためです。数年に一度のリプレースの度に発生する企画立案の時間や、膨大なコストも避けたいと考えました。また、大学入学共通テストのインターフェースは頻繁に変わるため、オンプレミスではその度に改修対応をベンダーにお願いしなければなりません。その点、クラウドなら改修対応の必要はなく、サービス提供者にお任せすることができます。
東京富士大学 システム管理部 副部長 舛田 大樹 氏

パナソニックISの手厚いSEサポートに期待

――新たな教務システムの比較・検討はされましたか。また、Campus Planを選定された理由もお聞かせください。

立石氏 要件をもとに3社の学務システムで比較・検討しました。そのなかからCampus Planを選定した理由は2つです。ひとつは機能の充実度です。まず大前提として考えておく必要があるのは、教職員の仕事はデータを入れることではありません。入力した成績、出席状況、履修状況などを、どのようにして学生サポートにつなげていくかが大事ですから、データ加工のしやすさや連携などが重要になってきます。そういう意味では、Campus Planは基幹系の仕組みも連携機能も充実。学生や職員が利用するポータルの仕組みもありました。
もうひとつはSEサポート対応です。以前、保守の対応で苦労した経験がありましたから、何か困りごとがあったとき、親身に対応してくれるベンダーの存在は必須でした。その点、Campus Planをご提案いただいたパナソニックISはSEサポートが充実しているとのこと。教育機関の実務に精通したエキスパートやエンジニアが在籍し、ユーザーの要望に合った対応をしていると伺い、安心してお任せできると思いました。さらに、信頼度の高い導入プロセスや体制を提示していただいたこともあり、今回はパナソニックIS経由でCampus Planを導入させていただくことにしました。

インストラクトで業務への理解が深まれば属人化の排除につながる

――新たな教務システムの比較・検討はされましたか。また、Campus Planを選定された理由もお聞かせください。

舛田氏 リプレースは2024年4~9月の期間で実施。まずは既存データの移行から、パナソニックISに対応いただきました。パッケージに業務を合わせる標準化が基本ですが、どうしても留学生向けの成績評価通知書を出力できなかったため、別途外部ツールを活用した出力ツールの作成もお願いしました。

運用は2024年9月の秋学期からで、大きなトラブルもなく順調に稼働しています。あとから導入したLMSとの親和性も高く、スムーズな連携ができています。ただ、まだ稼働したばかりで、ようやく成績を登録している段階。当学のイベントも一巡していません。シラバスや新入学生が入ってきた後に、Campus Planの真価が発揮されているのではないかと期待しています。

属人化の排除についてはこれからです。履修登録にしても、シラバスにしても、当面はこれまでの教職員が担当することになるでしょう。しかし、業務の流れに沿って開催いただいているインストラクトのおかげで、自分の担当以外の業務への理解が深まり、教職員の視野が広がっていると感じます。例えば、担当者が休んだらその業務がストップするのではなく、その業務を理解している2~3人のメンバーでカバーできるようになると考えています。

――インストラクトについて、もう少し詳しく教えてください。

舛田氏 1回だけの機能説明会とマニュアルだけでは、なかなか理解できるものではありません。そこで、パナソニックISがサービスとして提供しているインストラクトを実施。インストラクトとは履修登録や成績登録、学生管理などのテーマごとにコマを設け、1コマあたり1.5時間程度で行う講義形式の操作説明会です。2024年5月中旬以降からスタートし、開催数は計45コマの予定。学事日程やイベントに合わせたコマ設定となっているため、現在も続いています。

インストラクト前、パナソニックISには旧システムの画面を見ていただき、Campus Planとの違いやCampus Planではどういった操作になるかを確認してもらいました。これにより、実際に利用する教職員の立場での操作説明が行われました。しかも、ハンズオン形式で実際のデータ登録などを行うスタイルですから、インストラクトを実施する度に教職員の理解度は向上していると感じます。

――パッケージに合わせる標準化について、教職員の反応はいかがですか。

舛田氏 Campus Planのクラウド版は、一部の項目以外は基本的にカスタマイズができませんから、どうにか納得してもらいました。幸い、当学の教員は他大学で最新の教務システムの仕組みを理解していたこと、インストラクトによって活用方法を学べることなどにより、大きな混乱は起きていません。

東京富士大学 学務部 学務課 課長代理 稲葉 貴之氏

パナソニックISのSEサポートは期待通り。知見や提案にも期待したい

――パナソニックISへの評価をお聞かせください。

立石氏 提案から構築・移行、そして週1ペースでのインストラクトなど、多大なるご協力をいただいております。現在も毎日のように質問をお送りしている状態ですが、いつも親切・丁寧な返信があります。そういう意味では、SEサポートは期待通り。パナソニックISにCampus Planの導入をお願いして本当に良かったと思っています。

――今後の展開とパナソニックISへの期待をお聞かせください。

舛田 まずはCampus Planを使いこなすことに全力を注いでいきます。次に取り組むのはペーパーレス化です。経費精算などの支払い業務はようやくワークフロー化できましたが、学内申請などに関してはほぼ紙ベース。紙は回覧や検索に時間がかかり、保管の手間もありますから、Campus Planのワークフロー機能を利用するか、もしくは別のワークフローを導入するかなどして、なるべく早急にペーパーレス化を図っていきたいと考えています。

今後も省力化・効率化を図っていく所存ですが、そのためにはICTの活用は必須。実績に裏付けされた知見や提案を期待しています。引き続きよろしくお願いします。

東京富士大学 学務部 学務課 兼 総務部 管理課 係長 佐藤 健一 氏

柔軟性と安心感があり、学生の利便性も向上している(教職員の声)

稲葉氏 以前の教務システムのイメージがあり、最初はどうしても比較してしまいました。ただ、実際にCampus Planを操作してみると、インストラクトでの支援もあって使いやすく感じました。何回か操作して慣れていけば、すぐに覚えられると思います。そういう意味では、近い将来、属人化は解消されるかもしれません。当学の規模ではリソースが限られていますから、属人化がなくなることに期待しています。

佐藤氏 以前の教務システムは年次の更新を行うと前期に戻れないため、修正があってもやり直しができません。どうしてもやり直したい場合は、ベンダーに対応してもらう以外の手立てはありませんでした。その点、Campus Planは年次の更新を行っても前期の修正が可能。この柔軟性と安心感は何にも代えがたいと思っています。また、スマートフォンアプリで時間割や学校からのお知らせを確認できるため、学生の利便性も向上しています。

パナソニックISに相談してみる

当社担当からひとこと

守谷 浩利
今回の導入は、長年ご利用いただいた旧システムから新しいクラウドサービス(Campus Plan)へ移行するという大方針のもとでプロジェクトがスタートしました。『業務をシステムに合わせる』 『新システムでどう実現できるか』について、東京富士大学の現場の方々が非常に前向きにご協力いただけたことで、スムーズな導入に繋がったと考えています。今後も、属人化の解消やさらなる業務効率化を実現するために、引き続きご支援させていただきます。
取材︓2025年1月30日 
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