キャンパスに縛られないオンライン学習環境の整備に
迫られる
――Accops HyLabs導入のきっかけをお聞かせください。
池田氏 2020年、新型コロナウイルス感染症の蔓延により、対面の授業が一時的にストップしてしまったことがきっかけとなります。当時はキャンパスに足を運ぶこともできなかったため、キャンパスに縛られない学習環境を早急に整備する必要がありました。
そこで、従来の対面に加え、デジタル化されたコンテンツを利用できるオンライン学習を組み合わせ、学生自身が主体的に学び方を選択できる仕組みの構築に着手。学生に対しては、2022年度からPCの必携化を推進し、2025年度にはすべての学部がBYOD(Bring Your Own Device)のPCを持つ状況となりました。当学におけるオンライン学習環境については、時間や場所を問わずいつでもどこでも学習できる環境、安全かつ自由にアクセスできる環境を前提に、VDI(Virtual Desktop Infrastructure)の導入が適切と判断しました。
VDIの導入はPC教室の見直しを促進することになりました。当学は6キャンパスそれぞれにPC教室があり、合計約4,200台のPCを設置しています。これらPCの維持・管理には、毎年かなりのコストと職員への負担がかかっていました。しかも、定期的なPCの更新が必要になるため、常にどこかのPC教室のPCを入れ替えている状況。コスト面・管理面からPCを削減したいと考えていましたが、PCを使った授業や自主学習での必要性を考えると、PCの削減はできませんでした。
しかし、オンライン学習が授業形態のひとつに加わる場合、PC教室の在り方が変わります。学生が所有するBYODでオンライン学習や自主学習が可能になりますから、約4,200台ものPCは不要。 VDIの導入を推進することが得策でした。
学校法人近畿大学 経営戦略本部 デジタル戦略室 室長 池田 勝 氏