eneviewを導入
消費電力量をグラフ化、学生の演習カリキュラムに活用

国立大学法人横浜国立大学様(以下、YNU)の建築学棟では、耐震改修工事にあわせ省エネを意識した建物にリニューアル。同時にエネルギーモニタを設置し、建物の消費電力量計測を開始しました。膨大なデータを「見せる化」し、節電だけでなく学生の研究のためにも活用したい。そんなご要望から2011年にご採用いただいたのが、パナソニック インフォメーションシステムズ株式会社(以下、パナソニックIS)の環境監視ソフトウェア「eneview(エネビュー)」です。
課題
  • 消費電力の実データを教材として活用したい
  • 建物の利用者に節電意識を醸成したい

解決
  • 学生への演習カリキュラムに活用
  • “見せる化”で省エネ活動へのきっかけを作ることができた

消費電力の実データを教材として活用したい

建築学棟を緑で彩るのは、壁面に植えられたさまざまな植物たち。「学内の環境配慮のシンボルとして、2008年の耐震改修工事にあわせ壁面緑化を施しました」と、都市イノベーション研究院 准教授の吉田聡氏は建築系学科ならではの試みを語ります。

「この建築学棟には、フロア全体に自然光が行き渡るガラスの間仕切りや、本棚としても活用できる格子状の耐震補強材など、いろいろなしくみを取り入れました。ただし建築のアイディアには必ず一長一短がありますから、学生にはメリットとデメリットの両方を理解してほしいと考えています。明るさや空調効率など、 実際に体感して学ぶことができるので、建物全体が教材になっていますね」(吉田氏)。

一方、消費電力量を測るため、耐震改修工事と同時に設置されたのがパナソニック製の「多回路エネルギーモニタ」でした。地下1階から8階までの9フロアで細かく計測されたデータは情報の宝庫。もともとは同学の施設部が導入したものでしたが、研究的・教育的な利用を目的に、エネルギー研究を専門とする吉田氏が引き取ったそうです。
国立大学法人横浜国立大学 大学院 都市イノベーション研究院 准教授 吉田 聡 氏

建物の利用者に節電意識を醸成したい

「近年、節電対策が強く求められるなかで、建物の省エネというものはますます存在感を強めてきたと思います。エネルギー消費の実態を考える生きた教材としてこのデータを活用するため、建築学棟を利用する誰もがリアルタイムで確認できるようにしたいと考えました」と、吉田氏は導入のきっかけを語ります。また、独立行政法人として毎年1%の省エネ義務を負っているYNUにとっては、節電意識の醸成も重要な課題のひとつでした。

そこで2012年春、YNUでは建築学棟の入り口にディスプレイを設置し、多回路エネルギーモニタによる計測データをリアルタイムで表示することにしたのです。この“見せる化”を実現するソフトウェアとして選ばれたのが、パナソニックISの「eneview」でした。 eneviewはリーズナブルでパナソニック製の各種エネルギーモニタに対応しているほか、グラフのグルーピング機能も充実しています。階別、フロアの使用用途別、電力の使用用途別という3つのグループ分けを設定し、消費電力量の“見せる化”活動がスタートしました。

学生への演習カリキュラムに活用

建築学棟は、地下1階と1階が全学共用部分、2階から4階が製図室、5階以上が研究室という内訳で利用されています。フロアの使用用途によってエネルギーの使われ方も変わるもの。吉田氏は、実際に得られたデータを教材として活用していると教えてくださいました。

「3年後期の学生に向けて、エネルギー消費の分析演習を行っています。建築学棟の1ヵ月分の消費電力量と屋上で計測している気象データを学生に渡し、さまざまな視点から考察させるのです。例えば製図室はみんな徹夜で利用することが多いので、課題提出前などは特に、照明が昼夜問わずついていますね。一方、5階以上は研究室ごとにエネルギー消費の傾向が異なります。照明・コンセント・空調といった用途別に比較すると、夏場の照明の使い方やエアコンの使用頻度など、各研究室のカラーが出てきます。データの集積をグループごとに比較・分析することで、いろいろな行動様式が見えてくるんです」。

“見せる化”で省エネ活動へのきっかけを作ることができた

また、エネルギー消費の“見せる化”は節電意識を高めるツールとしても効果を発揮しています。節電が喫緊の課題となった2011年より、建築学棟では各研究室に1人ずつ「節電リーダー」を任命。吉田氏の研究室から節電リーダーへ、エネルギー消費の現状をレポートとして送っています。

“見せる化”に対する注目を吉田氏は次のように語ります。

「複数のグラフが数十秒ごとに移り変わるeneviewの“見せる化”ディスプレイは、学生たちも熱心にチェックしているようです。eneviewはWebブラウザベースなので、URLを教えれば研究室からも見てもらえるところが良いですね」。 現在見られるのは、消費電力量をグルーピングした円グラフや1時間刻みの棒グラフ、前日・前年同日との比較など。「学生にも話していますが、省エネにおいて最も重要なのは、エネルギーをどこで何のために、どの時間帯に使っているかを把握することです。分析して初めてなすべき対策が見えてくる、それを学生たちも実感してくれているのではと思います」と、吉田氏は笑顔を見せました。

さまざまなデータを計測し、研究に活かしておられるYNUの先生方。 吉田氏が計測する消費電力量と気象データ以外にも、建物の揺れ方や熱環境、室内の温度など多岐にわたるデータについて「統合管理して一元的に“見せる化”し、これまで以上の活用につなげたい」と吉田氏は展望を語ります。「現在は各自のシステムで管 理していますが、すべてをつなげることで外の気温とエネルギー消費の関係など、新たな研究の切り口が見えてくるのではと考えています」(吉田氏)。 省エネ活動を推進するYNUでは、建築学棟の評判から他の建物でも導入を検討しているとのこと。

パナソニックISはこれからも、YNUの研究活用と省エネ活動をサポートしてまいります。

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当社担当からひとこと

中東 縁
節電対策の一環として導入された多回路エネルギーモニタが、この建屋で学ぶ学生さんの研究教材にもなっていることには驚きました。「eneview」は消費電力量のデータを蓄積するだけに留まらず、そのデータを活かすことで、省エネ行動への意識付けをも担っています。今回横浜国立大学様へ導入させていただき、エネルギー消費の“見せる化”への将来性を実感しました。広大なキャンパスを抱え、節電を課題としている教育機関様に対し、今後もエネルギー消費や節電への意識を高めるお手伝いをさせていただければと考えています。
取材︓2012年5月17日 
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