ファイルサーバのクラウド化を進めよう!クラウド化のメリットや注意点をご紹介
ファイルサーバには、クラウド型とオンプレミス型の2種類があり、それぞれ特徴や性質が大きく異なります。
ファイルサーバをクラウド化すると、場所を問わずリアルタイムの情報にアクセスできるようになるため、社内でのスムーズな情報共有につながります。自社サーバのデータ管理や保守点検の工数を削減できるのもメリットです。
本記事では、ファイルサーバをクラウド化するメリットや注意点を解説します。オンプレミス型との違いも紹介しますので、ぜひ参考にしてください。
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目次[非表示]
- 1.ファイルサーバのクラウド化とは
- 2.ファイルサーバ|オンプレミス型とクラウド型の違い
- 3.ファイルサーバをクラウド化するメリット
- 3.1.場所を問わず利用できる
- 3.2.自社サーバーの管理・運用の負担を減らせる
- 3.3.システムやストレージの拡張・追加が行いやすい
- 3.4.災害時のバックアップにもなる
- 3.5.ファイル共有における機能が充実している
- 4.ファイルサーバのクラウド化を進める際の注意点
- 4.1.移行データの優先度を付ける
- 4.2.忘れずにバックアップを取る
- 4.3.監視・確認しながら移行する
- 4.4.状況に応じてオンプレミスと使い分ける
- 4.5.データを管理しやすいように整備する
- 5.目的に合わせて適切な導入形態を模索しよう
ファイルサーバのクラウド化とは
クラウドサービスが普及するまでは、物理的な機器を社内に設置する「オンプレミス型」のファイルサーバが一般的でした。しかし近年は、DXや働き方改革などの流れによって、場所を問わずアクセス可能なクラウド型ファイルサーバへの移行が進んでいます。
総務省の「情報通信白書(2022年版)(※外部サイトに移動します) 」によると、クラウドサービスを利用中の企業の割合は、全体の70.4%を占めています。将来的に利用を検討している企業も含めると、その割合は80%を超えます。
出典:情報通信白書(2022年版)|総務省(※外部サイトに移動します)
また、クラウドサービスの活用方法は、「ファイル保管・データ共有」が最多です。このことからも、従来のオンプレミス型のファイルサーバからクラウド型への移行が進んでいると考えられるでしょう。
出典:情報通信白書(2022年版)|総務省(※外部サイトに移動します)
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ファイルサーバ|オンプレミス型とクラウド型の違い
オンプレミス型とクラウド型のファイルサーバには、それぞれ次のようなメリット・デメリットがあります。両者の特徴を理解したうえで、業務内容や仕事環境に合わせて選び分けることが大切です。
比較項目 |
オンプレミス型 |
クラウド型 |
サーバの保管場所 |
社内やグループ拠点 |
データセンターが中心 |
導入期間 |
時間がかかる |
短期間で済む |
導入コスト |
高額になる傾向 |
少額に抑えられる |
運用コスト |
サーバのメンテナンスコストが発生するものの、期間が長くなるほど費用対効果が高くなる |
運用期間が長いほど高額になりがち |
セキュリティ |
自社のセキュリティポリシーや要件を反映しやすい |
サービス提供事業者やデータの保管先のセキュリティレベルに依存する |
カスタマイズ性 |
機能の拡張や仕様変更にも柔軟 |
料金プランやオプションの有無 |
サポート体制 |
自社で対応する必要がある |
サービス提供事業者やベンダーによるサポートを受けられることが多い |
セキュリティの高さやカスタマイズ性に強みを持つオンプレミス型は、情報の安全性を確保しやすく、機密情報の保管に向いています。一方のクラウド型は、場所や端末に関わらず必要なデータにアクセスできるため、スムーズな情報共有に効果を発揮します。
ファイルサーバをクラウド化するメリット
ここでは、ファイルサーバをクラウド化するメリットについて、もう少し詳しく見ていきましょう。
場所を問わず利用できる
クラウド型ファイルサーバは、インターネット経由で接続するため、アカウント情報があれば、場所を問わずにアクセスできます。
多様化する働き方に対応するためには、クラウド型への移行が必要といえるでしょう。特に、テレワーク環境を構築したい企業にとって、クラウド化は欠かせない要素です。
自社サーバーの管理・運用の負担を減らせる
オンプレミス型ファイルサーバは、設備の保守点検に手間や時間がかかります。サーバを自社で保有することになるため、定期的なアップデートやバックアップなどが欠かせないのが理由です。
一方のクラウド型は、サーバをサービス提供事業者が保有しているため、ユーザー側の管理・運用負担を大幅に抑えられるのがメリットです。
システムやストレージの拡張・追加が行いやすい
クラウドサービスは一般的に、サブスクリプション型の料金体系が採用されています。そのため、プランやオプションを変更するだけで、容易にスケールアップやスケールダウンを図れます。
事業規模の拡大に伴い、ストレージを追加したい場合でも、クラウド型ファイルサーバなら柔軟に対処できるでしょう。また、最小プランからスタートして、徐々に機能を拡充することも可能です。
災害時のバックアップにもなる
トラブル発生時のバックアップを確保できるのも、クラウド型ならではのメリットです。災害などが発生した際のリスクヘッジにもなり、データの破損・消失といったリスクを最小限に抑えられます。
自社が火事や浸水などの災害被害を受けた場合も、データセンター側に影響がなければ、問題なくデータが利用できます。速やかに事業が再開できるため、事業継続(BCP対策)の観点においても有効です。
ただし、データセンターでトラブルが発生した場合は、データ消失のリスクが高まる点に注意が必要です。社内でもデータのバックアップを取っておきましょう。
ファイル共有における機能が充実している
クラウド型ファイルサーバは、複数人によるファイルの共同編集ができるように設計されているため、情報共有に役立つ機能が充実しています。
共有リンクの発行や、アカウント別の権限設定などの機能が代表的です。検索性にも優れているため、目的のファイルやフォルダを効率よく探せます。
このような機能を有効活用すれば、情報収集やデータ管理の工数削減が可能です。
ファイルサーバのクラウド化を進める際の注意点
数多くのメリットがあるクラウド型ファイルサーバですが、いくつか注意すべきポイントも存在します。ここでは、5つの注意点を解説します。
移行データの優先度を付ける
オンプレミス型からクラウド型へとファイルサーバを変更する際は、膨大な量のデータの移行を行わなければなりません。
すべてのデータを同時に移行するのは難しいため、優先順位を付けたうえで実施しましょう。容量が小さいデータや重要なデータ、夜間には使わないデータなどは先に移行するとスムーズです。
データを段階的に移行できるよう、事前に準備しておきましょう。
忘れずにバックアップを取る
ファイルサーバの移行中に最も避けたいのは、人為的なミスやシステム障害などによるデータの破損です。万が一の事態に備えて、ファイルサーバを移行する前にデータのバックアップを取っておきましょう。
バックアップを取る際は、重要なデータを安全に移行するための「3-2-1ルール」という指針が役立ちます。具体的には、次の手順で3-2-1ルールを実行します。
- 3つのデータコピーを作成する
- 2つの異なる媒体へ各データコピーを保存する
- 1つのバックアップを遠隔地に分離する
監視・確認しながら移行する
サーバに保存されているデータは、種類によってデータサイズが異なるため、転送時の速度や負荷に差が出ます。サイズの大きいデータほど負荷がかかりやすくなり、障害が起きるリスクが高まるので注意しましょう。
転送中にデータを監視することで、障害が起きた際でも早い段階で発見できます。負荷のバランスを調整できるようにデータを小分けにするなど、問題に対して迅速に対応することが可能です。
状況に応じてオンプレミスと使い分ける
前述した通り、オンプレミス型とクラウド型には、それぞれメリットとデメリットが存在します。クラウド型に固執せず、状況に応じて両者を使い分けることが肝要です。取り扱うデータの種別に合わせて、併用するのも選択肢の一つです。
データを管理しやすいように整備する
クラウド化によるデータの移行期間中は、データの保管先が2か所に分かれることになります。また、クラウドに移行するデータと、移行せずに元のサーバに残しておくデータがあるなど、管理が煩雑になりがちです。
データの保管先が複数になることで使い勝手が悪くならないよう、環境を整備することも考える必要があります。
そこでおすすめしたいのが、サーバをクラウド化するタイミングに合わせて、エンタープライズサーチ「Neuron ES」の導入です。エンタープライズサーチとは、社内用の検索エンジンのことで、サーバの種類を問わずに必要な情報を瞬時に取得できます。サーバの移行時もスムーズにデータを探せるため、業務への影響も少なくなります。
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目的に合わせて適切な導入形態を模索しよう
ファイルサーバのクラウド化は、業務効率化や多様化する働き方に対応するうえで不可欠な施策です。
パナソニック インフォメーションシステムズでは、ファイルサーバ構築に加えて、クラウドストレージサービスの「Box」も取り扱っているため、エンタープライズサーチ「Neuron ES」とファイルサーバ、もしくはBoxを組み合わせたシステム提供も可能です。
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