経費精算から申請フローまで、申請・承認の電子化で
社内の申請業務がスッキリ! 承認時間も半分に短縮

車載ソフトウェア開発に加え、開発現場のQCD向上を目的としたソフトウェア製品も展開しているデンソークリエイト。同社は出張旅費精算と経路検索と連動させた確認作業の自動化と、各種承認申請の電子化のため、MAJOR FLOW Z CLOUD 経費精算(以下、MAJOR FLOW 経費精算)と、MAJOR FLOW Z CLOUD ワークフロー(以下、MAJOR FLOW ワークフロー)を導入しました。それらの導入経緯と効果を伺いました。
導入のポイント
連携性が導入の決め手に。経費精算とワークフローを一緒に導入
プロジェクトを通じ、部門の賛同を得ながら高頻度の帳票から作成して社内に普及
承認ルートが可視化されたことで、従来の承認ルートを見直すことができた
課題
  • 経理担当者は出張旅費精算の経路と金額を手作業で確認

  • メール添付した資料のやり取りで管理も手間も煩雑

  • 申請書の停滞箇所を把握できず決裁が遅れてしまう

解決
  • 経路検索との連携で、面倒な確認作業は自動化
  • 面倒な出張旅費精算も承認申請もワークフロー内で完結

  • 停滞している申請の可視化とリマインドで素早い決裁が可能に

出張旅費と経路を手作業でチェックする手間が大きな負担

――MAJOR FLOW Z CLOUDの導入に至った課題をお聞かせください。

中島氏 出張旅費精算、経費精算にかかる事務処理を効率化し、事務処理工数を削減することが課題でした。

国内出張旅費精算では、市販ツールを導入していましたが、ワークフローの機能しか備わっておらず、Webサイトで提供されている経路検索を見ながら、精算金額に誤りがないかを確認していました。公共交通機関の値上げがあった時など、以前の金額で申請されてきたこともあり、運賃の確認作業を効率よくできないかが課題となっていました。

海外出張旅費精算では、Excel帳票を使用し、承認はExcel帳票に電子印を押印、メールで回付するという業務フローでした。承認者はファイルを開き、帳票を確認後、電子印を押し、更にメールを送付する必要があります。海外出張旅費精算は、承認者が多く、1つの帳票にかかる承認行為の工数は、ワークフローシステムがない分、膨らみます。また、海外出張旅費精算で必要な外貨レートについては、その都度調べては入力するので、精算処理にも時間がかかっていました。

人の判断が必要でない作業時間を削減し、事務処理を効率化させることも課題となっていました。

また、経費精算は、件数も少なかったことからシステム化されておらず、海外出張旅費精算と同様、Excel帳票を使用していました。件数が少ないとはいえ、受信メールが多いときには、メールが埋もれてしまうのが難点です。このようなことから、新たなシステムの導入が必須でした。
株式会社デンソークリエイト 企画部 キャップ 中島 加代子 氏
――新たなシステムを導入するにあたり、比較・検討はされましたか。

中島氏
 国内出張旅費精算は経路検索との連携、海外出張旅費精算は外貨レートの詳細設定、さらに会計システムとの連携などを要件に数社の製品をピックアップし、メーカーやベンダーからお話を伺いました。その後、仕訳データや振込データの自動生成、電子帳簿保存法への対応、クラウド運用の可否などもチェック。総合的に比較・検討し、最終的に選定したのがMAJOR FLOW 経費精算でした。

ワークフローのラインアップが選定の決め手に

――MAJOR FLOW 経費精算の選定理由を教えてください。

中島氏 前述した点をクリアしていたことに加え、外貨レートの詳細設定が優れていました。また、画面の見やすさや直感的な操作性も好印象でした。そして、もっとも大きな選定理由は、MAJOR FLOW ワークフローがラインアップされている点でした。当時の承認申請は、Excelで作成した帳票をメールで回付し、電子印を押していくフローがありました。決裁者が承認を遅らせてしまうと、帳票は「どこで」「誰」によって止まっているか分からなくなります。その場合、承認を得るまで時間がかかるため、早く決裁を得たい申請者は決裁者に電話やメールで確認する必要があります。このため、社内では以前からワークフローを利用したいという声が上がっていました。

同じ操作性のMAJOR FLOW 経費精算とMAJOR FLOW ワークフローを一緒に導入すれば、使い勝手の面でメリットがあります。しかも、経費精算とワークフローで連携も可能です。これが決め手となり、両方を一緒に導入することにしました。

ワーキンググループを通じてニーズの高い帳票から作成

――導入後の運用プロセスを教えてください。

中島氏 パナソニックISに数回の研修を行っていただいた後、2021年4月から運用を開始しました。社内に展開するにあたって、ワーキンググループを発足させ、まずはグループ内で使い方を習得することに専念。その後、グループのメンバーを通じて各部門へ啓蒙活動を行い、部門の賛同を得ながらニーズの高い帳票から作成していきました。こうした活動が功を奏し、現在はワーキンググループを介すことなく、それぞれの社員が自主的にMAJOR FLOW ワークフローを活用する状況になっています。なお、MAJOR FLOW ワークフローは在宅でも社内と同じように申請が可能ですから、コロナ禍でも承認業務が滞ることはありませんでした。

一方、コロナ禍で出張が激減したため、導入当初のMAJOR FLOW 経費精算はあまり出番がありませんでした。ただ、新型コロナウイルスが終息しつつある現在は、徐々に出張が増えてきています。今後は大いに活躍すると考えています。

――展開するときに大変だったことはありましたか。

和田氏 まったくありませんでした。当社はソフトウェア開発の会社でエンジニアの集まりですから、電子化にアレルギーを持つ人はおらず、電子化は大歓迎という土壌がありました。また、ワーキンググループの活動を通じて社内の賛同を得る形で推進しましたから、抵抗感なく社内に普及させることができました。パナソニックISには終始変わらず親切・丁寧なヒアリングとレクチャーをしていただき、大変感謝しています。
株式会社デンソークリエイト 企画部 人材開発部 部長 和田 義彦 氏
――MAJOR FLOW ワークフローでどのような申請書を作成し運用されていますか。

中島氏 最初は企画部の人事系の申請書、購買関係申請書合わせて6種類の申請書を作成し、運用を開始しました。その後、2年かけて30種類の帳票を追加し、現在では申請書のほとんどをMAJOR FLOW ワークフローに乗せて運用しています(表)。ただし、申請書が増えてくると必要な申請書が探しにくくなってしまいますから、利用頻度が低い申請書はなるべく作成しないようにしていくつもりです。
表:社員に受け入れられ、数多く作られたMAJOR FLOW ワークフローの申請書類一部

業務の効率化を成し遂げたことが事務部門の自信に

――MAJOR FLOW ワークフローの導入効果をお聞かせください。

<承認時間は半分以下に>
和田氏
 以前は決裁が下りるまで1週間ぐらいかかる場合もありました。現在は承認状況が可視化されており、MAJOR FLOW ワークフローからのリマインド(※承認忘れを防止する通知メール)もありますから、承認にかかる時間は半分以下になっていると思います。急げば、その日中に決裁を得ることも可能です。

<承認申請にかかる工数が半減>
中島氏 メールの文面を書く手間など、以前は承認申請に多くの工数がかかっていました。MAJOR FLOW ワークフローは承認ルートに乗せてしまえば、その後の手間はありません。承認を待つだけです。催促のリマインドメールや電話をかける必要もありません。

<承認忘れを防止する通知メール>
中島氏 未承認の申請書がある場合、通知メール設定によって「未承認があります」とリマインドがあります。これによって、未承認の申請書を見落とすことがありません。決裁権を持つ上長はいつも素早く承認作業を行うことできます。

<ペーパーレス化の促進>
和田氏 紙でやり取りしていた申請書はファイリングして保存していました。月日が経てばファイルの数は増え、保存スペースを圧迫。しかも、申請書を確認する際は、ファイルから紙を探し出す必要があったため、非常に手間がかかっていました。その後、電子ファイルはデータで保存していましたが、関係者が見てわかるようにしておかなければデータを探す手間が増えてしまいます。MAJOR FLOW ワークフローの導入後は、電子保存によってこれ以上紙が増えることはありません。ペーパーレス化の促進に役立っています。もちろん、PC画面上から検索できますから、面倒な手間もありません。

<承認プロセスを再考する機会に>
和田氏 以前は承認を得るために、部門の上長はもちろん、関連部署も印鑑を押す必要がありました。それも、承認が遅くなっていた一因だと思っています。MAJOR FLOW ワークフローを導入し、承認ルートが可視化されてからは、本当にその承認が必要なのか、どこまで承認が必要なのか、そうしたプロセスを見直す機会を得ました。最小限のプロセスで品質を担保できる承認ルートを再考した結果、いくつかの申請書はシンプルな承認ルートに変更することができました。

<改善のモチベーションが向上>
中島氏 企画部は機能部であり、技術者をサポートするポジションであり、事務処理の効率化など業務改善は企画部のミッションです。日頃から個別に業務の改善活動に取り組んでいますが、システムの導入となると個人作業とは異なり、チームで取り組んでいく必要があります。

今回、企画部全体でワークフローの導入に取り組んだことで、業務での関わりが少ないメンバー間の連携が生まれチームワークが向上しました。MAJOR FLOW ワークフローは専門知識がなくても、基本的なことでしたらマニュアルを見ながら申請書を作成することができます。

申請書には、どのような情報を記載してもらう必要があるのか、ユーザー目線に立って、どのような入力方法が最適かを考え直すことで、申請書の改善に繋がりました。初めは時間がかかりますが、要点さえつかんでしまえば、改善案も浮かんできて、メンバーの改善意欲も沸いてきたように思います。

パナソニックISに相談してみる

当社担当からひとこと

中岡 宏介
株式会社デンソークリエイト様の業務効率化のためのプロジェクトに参画させて頂き、ありがとうございました。ご提案当初から導入まで、中島キャップの多大なご支援・ご協力もあり、トラブルなく導入できました。経費精算書作成の時間短縮・手作業からの脱却・煩雑な承認フロー改善に対する強い思いをお聞かせ頂き、その実現に向けてMAJOR FLOW Z がお役に立てている事をうれしく思います。今後も更にご活用いただけるよう、お手伝いさせて頂きます。
取材︓2023年7月12日 
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