組織全員が関わる申請業務をデジタル化すれば、組織全体を効率化できる
――ワークフローのMAJOR FLOW Z FORMを導入した背景・課題をお聞かせください。
吉川氏 グループの関連会社、穴吹カレッジサービスのソフト開発事業部から2019年に本部へ異動してきたとき、率直にデジタル化が遅れていると感じました。どこからデジタル化するのがベストか思案するなかでたどり着いたのが、教職員・社員全員が関わる申請系の業務でした。つまりワークフローです。
ワークフローを選んだ理由は、申請手続きの煩雑さを目の当たりにしたからです。本部にいると、グループの専門学校や関連会社から送信されてくる稟議書や業務報告書などを否応なしに目にします。すぐに、メールやグループウェア、紙といった具合に申請の手段が統一されていないことに気づきました。しかも、紙の場合は常に紛失というリスクがつきまといます。さらに、回覧中は進捗状況を把握し難く、承認を得るまで非常に時間がかかっていました。
穴吹カレッジグループ デジタル推進室 室長 吉川 知親 氏
氏部氏 メールやグループウェアの場合は、Excelで作成した帳票を添付して回覧します。しかし、回覧中はブラックボックス化してしまい、やはり進捗状況を把握できません。急ぎのときなどは申請者が手あたり次第、承認者に連絡し確認する必要があります。承認者にしても、承認後は文章を添えて次の承認者に回す手間が発生します。こうした効率の悪さから、ワークフローの導入を検討するようになりました。
穴吹カレッジグループ デジタル推進室 課長 氏部 正 氏
――経費精算システムのMAJOR FLOW Z KEIHIも導入されていますが、その理由についてお聞かせください。
吉川氏 当時、稟議書や業務報告書を申請していたのは、課長以上の役職者でした。部下の稟議書や業務報告書を代行して申請するのが習慣化していたようですが、我々としては責任の所在をはっきりさせるため、当事者が直に申請する仕組みにしたいと考えていました。
ただ、ワークフローを導入しても、長年の申請方法はすぐには変わらないでしょう。そこで、経費精算なら全教職員・社員が利用するのではないかと考えました。経費精算で申請することに慣れれば、自ずとワークフローも普及していくと思った次第です。