業務に負担かけることなく、わずか3週間でアプリを開発
経営や現場のニーズを反映した速やかな作成を実現

検体検査と環境衛生検査を基軸に、衛生検査業界のパイオニアとして発展してきた江東微生物研究所。同社は業務で利用するデバイスをスマートフォンに切り替えたことを機に、モバイル向けノーコード業務アプリ作成ツールPlatioを導入しました。現在、Platioで作成したアプリはアルコールチェックと衛生調査業務の2つ。このアプリによる業務効率化の取り組みについて伺いました。

導入のポイント
スマートフォンとPlatioで実現する業務効率化により、専門職の人財確保と働き方改革へ
ノーコードツールの豊富なテンプレートを活用し、業務アプリをスピード作成
Platioの内製を支援する、パナソニックISの的確なサポート
課題
  •  ITで効率化したい現場業務が複数あり開発が追い付かない

  •  高頻度で発生する記録業務のフローが煩雑

  •  専門知識を持つ調査員が事務作業に追われる状態

解決
  • 簡単カスタマイズでアプリを作れる豊富なテンプレートを活用

  •  記録業務はアプリに入力するだけPlatioでフロー簡略化

  •  アプリで現場情報を簡単管理事務作業の軽減化

スマートフォンとノーコードツールで目指す業務効率化

――Platio導入の背景をお聞かせください。

丸野氏︓業務の効率化を図るため、スマートフォンに切り替えたことがPlatio導入のきっかけです。スマートフォンならアプリ次第でさまざまな利用方法が可能。切り替えることで、業務効率の向上や時間の有効活用、さらにはDXを通じて人財の確保や働き方改革につなげたいと考えました。

株式会社江東微生物研究所 執行役員 第二営業本部 副本部長 兼 郡山支所 支所長 丸野 大士 氏

松本氏:スマートフォンと同時に導入したかったのが業務支援のアプリです。我々が注目したのは、プログラミング不要でアプリを作成できるノーコードツールでした。ノーコードツールであれば、リソースに限界がある当社の情報システム部門でも導入が容易。しかも、業務に必要なアプリを内製でつくることが可能です。デジタル化で業務の効率化を図っていけば、会社のDXを推進できると思い、ノーコードアプリ作成ツールを導入することにしました。

テンプレートの豊富さと作成できるアプリのクオリティを評価

――ノーコードアプリ作成ツールの比較・検討はされましたか。

松本氏:複数ある製品の中から2つに絞って比較・検討しました。そのひとつが、パナソニック インフォメーションシステムズ(以下、パナソニックIS)がパートナーとして提供しているPlatioでした。
最終的にPlatioを選定した理由は2つあります。ひとつはテンプレートの豊富さです。トライアルの際、かなり多くのテンプレートが用意されていることが分かりました。当社の業務に役立ちそうなテンプレートがいくつもあったため、Platioは即戦力として利用できると思いました。

もうひとつはアプリのクオリティです。
ノーコードであるものの、本格的なアプリを作成する場合はコーディングが必要になるのではないか、あるいはパナソニックISの支援が必要になるのではないかという懸念がありました。しかし、パナソニックISと打ち合わせを重ねるなかで、ノーコードでのさまざまな作成方法を具体的に提示していただきました。そこで、本当に「ノーコードで本格的なアプリを作成できる」ことが分かり、不安がなくなりました。


株式会社江東微生物研究所 本社 情報システム部 課長 松本 典之 氏

テンプレートで作った簡易なアプリが複数の部門で業務効率化

――Platio導入までのプロセスをお聞かせください。

松本氏:2023年11月にPlatioを700ライセンス導入しました。アプリで効率化できそうな業務をいくつかピックアップし、まずはアルコールチェックの記録アプリを作成することにしました。アルコールチェックとは、運転者に対しアルコール検知器を利用した酒気帯び有無の確認であり、確認した結果データの保管を義務化され、当社でも車で得意先を回る営業担当が実施していました。

――アルコールチェックのアプリを導入した効果はありましたか。

大沼氏:Platio導入以前は、営業担当が行ったアルコールチェックの結果として顔写真と数値を社内の営業事務に送信し、その内容をExcelもしくは紙に記入。さらに一定期間ごとに全営業部門のデータを収集して総務部門で管理する仕組みでした。営業担当と営業事務間のやり取り、記入する作業、データを収集して管理など、全体のフローはかなり煩雑でした。

松本氏:Platio導入後は、営業担当自らがアプリにアルコールチェックの結果を入力するだけになりました。この操作により、データはPlatio内で一元管理。営業事務が行っていたデータ記入、およびデータの収集などの作業は一切必要なくなりました。導入後、最初に作成したアプリにもかかわらず、大きな効率化を図ることができて驚きでした。しかも、アプリはテンプレートをカスタマイズしただけの簡易的なもの。Platioに対する期待が高まったのは間違いありません。

株式会社江東微生物研究所 環境営業本部 南東北地区 郡山営業所 主任 大沼 嘉人 氏

衛生調査業務を行う調査員の負担をアプリで軽減したい

――現在は衛生調査業務アプリを作成していると伺っています。まず、衛生調査業務とはどういった業務でしょうか。

大沼氏:食品を扱うスーパーマーケットや飲食店などの店舗に当社の調査員が伺い、衛生状況の良し悪しを我々第三者の目でチェックする調査業務になります。現場での調査結果を書類にまとめ、最終的には調査先の担当部門に提出させていただきます。

――衛生調査業務において、なぜアプリが必要だったのでしょうか。

松本氏
:衛生調査の項目は伺う店舗の業務によって異なりますが、細かいところまで含めると150~200項目におよび、さらに資料として数十枚の写真を添付する必要があります。現場でチェックと撮影を行い、会社に持ち帰ってExcelの報告書に落とし込む一連の作業は、調査員にとってかなりの負担になっていました。

丸野氏:衛生調査業務は、適正なアドバイスを行うための知識と経験が必要になりますから、人財育成に時間がかかります。人手不足といわれるなかで人財を確保し育成していくためには、如何に業務を効率化し、負担を軽減できるかがポイント。そこで、Platioでアプリを作成し、業務の効率化を狙っています。

――具体的にどんなアプリを作成されたのでしょうか。

大沼氏:業務を実行する調査員が使いやすいことを最優先し、項目は企業名、調査員名、日付などに留めて、スマートフォンで撮影した写真をアプリに登録する機能に重点を置きました。現在は限定的なトライアル段階ですが、実用的に利用できるフェーズに到達しており、本格的な運用をスタートさせたいと考えています。

調査員に支給されるスマートフォンと 衛生調査業務用アプリの実際の画面

オリジナルアプリでも素早いリリースとフィードバック対応が可能

――衛生調査業務アプリの取り組みを、どのように評価されていますか。

大沼氏:システム導入の際、「使えない」「わからない」という調査員の声がいくつかあると、そこでつまずいてしまいますが、Platioはそうした声は聞こえてきません。幅広い年代層の調査員が抵抗感なく利用できています。実際、アプリを利用する調査員からは「楽になった」「簡単に使える」といった声が多数寄せられています。

松本氏:衛生調査業務アプリは完全オリジナルで作成しましたが、Platioでのアプリ作成は簡単で早いという印象です。実際、衛生調査業務アプリの作成からトライアル実施までかかった期間はわずか3週間。改善要望のフィードバックを受け、改定バージョンをリリースするまでの期間は1週間程度です。情報システム部門のさまざまな業務を抱えながら行うアプリ作成ですから、スピーディーな対応を実現できる操作性は、高く評価できると思います。ちなみに、スマートフォンではなくタブレットでアプリを表示させると、タブレット用に自動的に切り替わります。このレスポンシブ対応にも感動しました。

――パナソニックISへの評価をお聞かせください。

松本氏:問い合わせに対するレスポンスが早く、アプリ作成をスムーズに進めることができました。しかも、問い合わせの答えも的確でした。

一例を挙げると、数十枚の写真を連続して撮影し衛生調査業務アプリに記録しようとすると、ひとつの項目内には収まらないことがありました。そこで、1枚撮影すると自動的に次の項目へ記録する仕組みをつくりたいと相談したところ、すぐにその方法を提案していただきました。非常に助かりました。

――今後の展開をお聞かせください。

丸野氏:現在、営業部の若手社員たちから、システムで業務を効率化するアイデアを公募しています。さまざまなアイデアに目を通していますが、「できそうでできていない、システム化したら楽になりそう」といったアイデアは、Platioで解決できるのではと考えています。

基本的には今後も情報システム部内でアプリを作成する方針ですが、情報システム部門にはほかにも取り組むべき事案が山積みです。大事なことは、「業務効率化を図り、会社としてDXを推進していくこと」ですから、パナソニックISのアプリ作成や、ITの知見をお借りする際にはよろしくお願いします。

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当社担当からひとこと

中嶋 祥也
現場の調査員の方々からPlatioが業務効率化に寄与しているとのお声を頂き、非常に嬉しく思っております。江東微生物研究所様は、ノーコードで簡単かつ迅速にアプリ作成できるというPlatioの強みを評価いただき、導入していただきました。実際に3週間という短期間でアプリを自社開発し、現場の調査員の方々にご利用いただいております。今後もPlatioの更なる利活用に向けてお役立ちができればと思います。
取材︓2024年7月17日 
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