テックタッチを導入し、社内システムにガイド機能を実装
業務の習得時間やサポートコストを削減

パナソニックグループのIT人材が集うパナソニックISですが、経理や人事などの専門的な業務知識を必要とする社内システムの操作を習得するのは容易ではありません。そこで、社内システムの企画・開発・運用・保守を担うシステム管理センターでは、操作方法や機能を案内してくれるアダプションツールのテックタッチを導入。その導入背景や経緯、導入後のテックタッチに対する評価などについて詳しくお伝えしていきます。
導入のポイント
社内システムの操作に要する習得時間の削減を目指しアダプションツールのテックタッチを導入
社内システムを開発・運用するシステム管理センターがテックタッチの導入を計画的に実行
社内システムの操作をユーザーのみで習得できるためサポートコストの削減が可能
課題
  • ITスキルがあっても社内システムの習熟が容易ではない

  • 社内システムインターフェースの相違で操作性が異なる

  • 社内システムの文言を変更するだけでも1日以上は必要

解決
  • テックタッチを導入し社内システムの習熟時間を短縮

  • 基盤やインターフェースに関係なくユーザーガイドを設置

  • 表現変更の依頼に素早く対応でき10分前後で修正

ITとは別の知識が求められる社内システムは操作の習得が困難

――テックタッチを導入した背景・課題をお聞かせください。

前田氏:社内システムの操作に要する習得の時間を削減し、本来の業務に注力できる環境の実現を目指してテックタッチを導入しました。幸いにも当社の社員はITスキルが高いため、初歩的な質問は少ないという感覚はあります。しかし、経理の販売管理や原価管理など社内業務のルールは、ITとは別の知識が求められますから、社内システムの習得は容易ではありません。
また、利用頻度の少ない業務システムについては、操作を忘れてしまっていることも往々にして起こります。開発案件やサービス提供に伴う原価管理や売上、請求を行う業務は月に1回、年間計画を策定・組み替える業務は年に1~2回、品質管理を行うシステムは障害が発生した場合のみ利用となります。加えて当社は、社名変更や会社統合などの変遷に応じて社内システムを構築してきた経緯があります。そのため、基盤やインターフェースが異なる社内システム多く、操作の習得が容易ではない状況が生まれています。
    システム管理センター 総括担当 前田 小登美 氏

青木氏:操作を把握するためはマニュアルやFAQサイトを参照するのが近道とはいえ、目的のマニュアルやサイトを探し出し、目的のところにたどり着くまで時間がかかります。もちろん、我々に問い合わせいただければお答えできますが、常にリアルタイムにお答えできるとは限りません。

解決策として社内システムそのものをリプレースする手がありますが、膨大なリソースと工数、コストがかかってしまうため、現実的とはいえません。今ある業務システムを残しつつ、ユーザーの利便性やエクスペリエンスの向上を模索し、行き着いたのがテックタッチでした。

    システム管理センター 社内システム推進部 社内システムDX推進チーム 青木 瑞紀 氏

――テックタッチに行き着いた経緯を教えてください。

前田氏:まず、当社で扱っている商材であることが挙げられます。また、パナソニックグループ全社共通の社内システムにテックタッチを導入するプロジェクトがスタートしたことも注目したポイントです。パナソニックグループ全社で利用するなら、「当社の社内システムにテックタッチを導入すべきでは?」という声が聞こえるようになり、今回に至りました。

中尾氏:もちろん、テックタッチの機能も高く評価しています。ユーザーは「デジタルガイドやツールチップなどで利便性やエクスペリエンスを高めることができる」「社内システムの操作における不明点をリアルタイムに解決できる」ことに、我々は「ノーコードで簡単かつ素早く業務システムに導入できる」ことに期待しました。

    システム管理センター 社内システム推進部 社内システムDX推進チーム 中尾 悠二 氏

3つのフェーズを策定して計画的にテックタッチを導入

――テックタッチを導入するにあたり、どのようにしてプロジェクトを推進していったのでしょうか。

前田氏:2023年10月、社内の社内システムにテックタッチを導入するプロジェクトを発足させ、導入対象とする社内システムの選定からスタートしました。社内システムのなかで利用頻度が高く、かつ付帯業務が多く迷いやすいという点を考慮し、最初にターゲットにしたのが総務管理システムです。その後、後述する①基本設計づくり、②社内システムの課題点の洗い出しと整理、③基本設計の最終確認というフェーズに従い、テックタッチの導入を推進していきました。テックタッチを導入した総務管理システムは2024年3月に本稼働。現在は14の社内システムに導入を終えています。

青木氏:テックタッチの技術面に関しては、テックタッチ社から提供していただいたハンズオン研修動画や技術者とのQ&Aセッションを通じてスキル向上を図っていきました。
ただ、テックタッチはノーコードツールのため、システム開発経験が浅いメンバーでも簡単に操作を習得できていました。直感的に操作できるため、迷う場面も少なかったかと思います。

<①基本設計づくり>
前田氏:
テックタッチを複数の社内システムに同時並行して導入するにあたり、効率的かつ品質を平準化するため実装の標準化が必要だと考えました。そうした場合、設置するデジタルガイドやツールチップ(フキダシメッセージ)、ボタンなどは統一する必要があります。そこで、これらの基本設計をプロジェクトメンバー全員で策定していきました。

<②社内システムの課題点の整理>
板倉氏:社内システムのオーナーやユーザーにヒアリングを行い、ユーザーからの問い合わせ内容、考えられる課題、メッセージが必要な場所などを課題洗い出しシートというフォーマットに落とし込んでいきました。

<③基本設計の最終確認>
板倉氏:
最初に策定した基本設計と課題洗い出しシートをもとに、社内システムにテックタッチを設定していきます。ある程度完成したら、見た目や操作性などの観点でレビューを実施。微調整やブラッシュアップを行いながら、完成を目指しました。
    システム管理センター 社内システム推進部 社内システムDX推進チーム 板倉 菜々香 氏

5段階評価で平均4.3以上という高いユーザー評価を獲得

――ユーザーからのテックタッチの評価をお聞かせください。

青木氏:総務管理システムに設置したテックタッチについて、5段階評価のアンケートをユーザーに実施しました。その結果、平均4.3以上という高い評価を得ることができ、加えて以下のような声も届いています。

<デジタルガイドに従って操作すれば手続きは完了>
全ての社員が経費精算手続きなどの業務ルールを完璧に把握することは容易ではありません。そこで、テックタッチのデジタルガイドが役立ちます。デジタルガイドが示す手順に従って操作していけば、マニュアルを読まなくても目的の手続きを行うことができます。

<自動入力機能が便利>
テックタッチには自動入力機能が用意されており、例えばログイン時の所属情報の転記などを実現しています。ボタンひとつで自動入力できるため、業務効率化につながるとの評価をいただいています。
    テックタッチ導入システムと利用イメージ

サポートコストを大きく削減、自社システムや各種SaaSに設置できる

――システム管理センターからのテックタッチの評価をお願いします。

前田氏:定量的効果は算出していませんが、社内システムのサポートコストはかなり削減できているのは間違いありません。具体的な評価は以下の通りです。

<いつでも素早く修正・更新できる>
公開後、社内システムのオーナーサイドから「別の表現でお願いします」と依頼があった場合、テックタッチは最短で10分程度の時間で修正することができます。もちろん、言葉だけでなく、表示の仕方なども容易に修正が可能です。

<分析結果からシステム改善の気づきが得られる>
テックタッチは活用状況をログで確認できます。また分析機能を利用することで、画面上表示されるエラーメッセージをカウントする、エラーメッセージ毎のが表示回数を収集するなどの設定が可能です。その情報を元に、頻繁にエラーメッセージが表示される場面やエラーメッセージの内容などを分析していけば、「ユーザーが間違えやすいところ」「使い勝手に問題があるところ」などを導き出せます。また、その分析結果は、社内システムそのものの改善につながると考えています。

<テックタッチ社の素早い対応>
テックタッチ社はユーザーの声を随時キャッチアップし、我々が欲しいと思った機能をバージョンアップごとに搭載していくことが多いと感じます。ユーザーの意見を柔軟に取り入れつつ、機能が充実していくテックタッチには今後も期待しています。

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取材担当からひとこと

松尾和世司
松尾 和世司
当社は「デジタルで、幸せを作ろう。」をスローガンに掲げ、パナソニックグループ内外のお客様へソリューションを提供しています。当社のようなIT事業会社においては、お客様へのソリューション提供を最優先とし、社内システムの改善が後回しとなる「紺屋の白袴」のような企業様も少なくないのではないでしょうか。今回取材したテックタッチはそのような状況を改善するポテンシャルを秘めています。ぜひ一度お問い合わせください。
取材︓2025年3月4日 
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