国内最速でOracle Database 23aiを利用!※
5年間で約3倍に膨れ上がったデータを
クラウドのOracle Exadataに移行

※ Oracle Database 23aiを商用利用としては国内最速で利用(日本オラクル株式会社調べ)
モビリティや生活情報サービスを通じ、人々の暮らしの可能性を広げていくビジネスを展開しているプロトコーポレーション。モビリティに特化したきめ細かいサービスとサポートを武器に業界を牽引する同社は、データベースのスケーラビリティに課題を持っていました。そこで今回のリプレースでは、パナソニック インフォメーションシステムズ(以下、パナソニックIS)が自社クラウドで展開するOracle Exadataマネージドサービスを選定。その経緯や効果などをお伝えしていきます。
導入のポイント
ビジネス成長におけるITインフラの課題はスケーラビリティ。Oracle Exadataのクラウド利用で解決
パナソニックグループでの運用実績豊富なエンジニアにお任せ。運用・保守から解放、さらにコスト約30%減
米オラクル開発者とパナソニックISが考えた手法で業務影響最小限に。10TBのデータをわずか2.5時間で移行
課題
  • 5年間でデータが約3倍に爆増。スケーラビリティが必須

  • データベースの性能向上に注力したいが、運用・保守が足枷に

  • サービスを止めたくない!移行時間は最小限に

解決
  • Oracle Exadataをクラウド利用できる業界初の提供モデル

  • 実績・ノウハウを蓄積したエンジニアに運用・保守もお任せ

  • パナソニックISが考え抜いた画期的な手法!10TBを2.5時間で移行

ビジネス成長とともにデータが飛躍的に増大。スケーラビリティが喫緊の課題に

――データベースをリプレースするにあたっての課題をお聞かせください。

菊地氏 当社は車周辺の情報サービスを中心に、車業界とエンドユーザーをつなげるビジネスを展開。近年はAI技術を活用したサービスの提供など、取引先の業務効率化や生産性向上に貢献するシステムの研究開発にも取り組んでいます。

その中の主力事業である「グーネット」や「グーバイク」などのプラットフォームビジネスは、データが財産です。ビジネスの伸びと比例してデータも飛躍的に増大している状況の中、最も重要な課題として捉えていたのがデータベースのスケーラビリティでした。CPUのスペックを上げるにしても、オンプレミスは時間とコストがかかります。また、サービスの質に必要なスピードを維持するには、その他の改修が必要になる可能性があります。そこで今回は、スケーラビリティの確保と物理的な制約からの脱却をテーマに掲げ、リプレースを検討することにしました。
株式会社プロトコーポレーション ITソリューション部門担当 執行役員 菊地 伸夫 氏

Oracle Exadataマネージドサービスは約30%安価なうえ、運用・保守も一任できる

――今回のリプレースはクラウドへの移行が前提だったのでしょうか。

五十嵐氏 ひとつの選択肢として考えていました。実は5年前のリプレースの際にも、パナソニックISとクラウド化の協議をしました。ただ、Oracle Cloudリリース直後という当時の状況では、クラウド移行に一定のリスクが内在すると考えられたため、「安定を取るべき」という判断を行い、オンプレミスを選択したという経緯があります。そういう意味では、リリース後5年が経過した現在のOracle Cloudは、リスクが大幅に軽減されていると捉えることが可能。そこで今回は、クラウドへのリプレースを主軸に検討しました。

――比較・検討の概要と、パナソニックISのOracle Exadataマネージドサービスを選定した理由をお聞かせください。

五十嵐氏 パナソニックISを含めて複数社のベンダーに提案してもらい、比較・検討を実施。スケーラビリティの確保と物理的な制約からの脱却を要件に入れたため、ベンダーからは主にクラウドの提案をいただきました。そのなかで最終的にパナソニックISのOracle Exadataマネージドサービスを選定した決め手は、①比較・検討の材料となるシミュレーションデータの提供、②約30%安価なOracle Exadataマネージドサービス、③24時間365日のDBA運用・保守が標準付帯の3点です。

<①比較・検討の材料となるシミュレーションデータの提供>
五十嵐氏 5年継続利用した場合のシミュレーションデータをOracle Exadataマネージドサービスのほか、他のクラウドやオンプレミスを加えて計4パターン提供いただきました。我々もさまざまなパターンを比較・検討したかったので、こうした比較材料は非常に助かりました。

<②約30%安価なOracle Exadataマネージドサービス>
五十嵐氏 パナソニックISが提供するOracle Exadataマネージドサービスは、Oracle Exadataの機能をクラウドサービスとして利用可能。さらに、パナソニックグループでの豊富な運用実績とノウハウを持つエンジニアが運用を担当するという、業界初のモデルです。このパナソニックISのOracle Exadataマネージドサービスを5年間継続利用した場合と、これまでオンプレミスで運用していたOracle Exadata、および他ベンダーが提案する同機能・同性能のクラウドサービスとを比較した結果、約30%のコスト削減を期待できることが分かりました。また、機能面においても劣る点は一切ありませんでした。

<③24時間365日のDBA運用・保守が標準付帯>
五十嵐氏 Oracle Exadataマネージドサービスは、24時間365日の運用・保守をお願いできる点も魅力でした。これまでは、子会社のプロトソリューションがデータベースの更新や障害対応といった運用・保守を担っていましたが、我々もプロトソリューションも、データベースの性能向上やAIを交えた先進的なアーキテクチャの検討といった建設的な業務に注力したいと考えていたため、今回のOracle Exadataマネージドサービスは、まさに理想的な解決策でした。加えて、パナソニックISには10年もの長きにわたりデータベースの安定稼働にご尽力いただいており、運用・保守を一任することに一切の不安はありませんでした。
株式会社プロトコーポレーション ITソリューション3部 課長 五十嵐 康宏 氏

10TBのデータをわずか2.5時間で移行。過去に類を見ないスピード

――Oracle Exadataマネージドサービスへの移行プロセスとパナソニックISの対応についてお聞かせください。

五十嵐氏 今回のプロジェクト期間中には、乗り越えるべき大きな課題がありました。それは、この5年間で約3倍にまで膨れ上がった膨大なデータ量です。5年前のリプレース時には、データ転送に約7時間、全体作業には約19時間を要しており、単純計算では今回その3倍の時間を要することになります。この移行時間は当社のサービス停止時間に相当するため、お客様にご迷惑をおかけしてしまいます。

データ増加に伴う移行時間の延長は避けられないと覚悟していましたが、パナソニックISから、移行時間を大幅に短縮できる画期的なご提案をいただきました。驚くべきことに、その提案は米オラクルの開発者と直接ディスカッションを重ね、非常に高速なアップグレード手法を確立したというものでした。

具体的には、Oracle Database 19cから最新の23aiへのバージョンアップにおいて、異なるバージョン間でデータベース全体のリフレッシュ同期を実現。移行当日は、最終同期とバージョンアップによる切り替えのみで、短時間でのデータ同期とバージョンアップを可能にするという内容でした。テスト環境でのシミュレーションも繰り返し実施しており、低リスクという点も検証済みとのこと。エビデンスとなる具体的な検証データをご提示いただいたことで、我々はこの革新的な提案の実施を決断いたしました。

結果、10TBあるDBをわずか2.5時間の停止時間で移行でき、その時間内でOracle Database 19cからOracle Database 23aiへのバージョンアップまで完了しました。全体の作業は約13時間と、5年前よりも早く終えることができました。オラクル社曰く、ここまでのスピードは他に類を見ないそうです。また、Oracle Database 23aiの商用環境としての稼働は国内初とのこと。パナソニックISの技術力には大変感謝しています。
オンプレミスから最短で移行するために事前にOracle Database 23ai上にPDBをクローン。最終同期後バージョンアップをすることで大規模データベースを短時間でバージョンアップ

データベース処理が爆速に!全SQLの実行時間の累積が約4割減

――Oracle Exadataマネージドサービスの導入効果をお聞かせください。

五十嵐氏 エンジニアの視点から見ても、全体として非常に大きな効果を実感しており、大変満足しています。とくに満足している点は、データベース処理全般が飛躍的に高速化したこと。具体的には、全SQLの累積実行時間が通常時で約4割減、アクセスピーク時でも約2割減少しています。この高速化は、サービス全体の質を間違いなく向上させていると確信しています。

また、24時間365日の運用・保守も期待通りです。当社だけでなく、運用を担っていた子会社のプロトソリューションのエンジニアの負担も大きく軽減されました。具体的には、パッチ適用作業に工数を割く必要がなくなったほか、物理的な故障やミドルウェアの問題に対しても、我々が主体的に関わることはありません。これにより、エンジニアはモチベーションを保てる建設的な業務に集中できるようになりました。さらに実質的な運用コストの削減といった効果も得られており、大変満足しています。

パナソニックISとなら、新しい挑戦にも一緒にチャレンジできる

――パナソニックISに対する評価をお願いします。

五十嵐氏 基礎設計から構築、監視設計まで一気通貫でご対応いただき、非常に助かりました。各システムにおけるOracle Databaseのバージョンアップおよび改修においても、システムごとに異なるOracle Clientのバージョンアップ手順の作成、Oracle Clientを利用する各ミドルウェア側の変更点に関するご相談、さらには検知された問題に対する対処案など、多岐にわたる対応にご尽力いただきました。

また、今回はデータベース領域外のネットワーク構築や回線敷設なども必要でしたが、この範囲についてもパナソニックISにご担当いただきました。こうしたワンストップサービスは、私たちの管理工数削減に大きく貢献しており、あらためてパナソニックISにご依頼して本当に良かったと実感しています。

――今後の展望をお聞かせください。

菊地氏 自然災害やランサムウェア被害などによるシステムの停止は、ITサービスをコア事業とする当社のような企業にとって、極めて重要な課題であると認識しています。パナソニックISとは、有事の際の迅速なシステム復旧について議論を重ねており、これまで構想として温めてきた仕組みについて、今まさに実現の可能性が見えてきました。今後も首都圏広域の災害やセキュリティインシデントといったさまざまな有事を想定し、可能な限りビジネスを止めない施策に取り組んでいく所存です。

当社の挑戦はこれからも続いていきます。それはデータベース運営においても同様、ゲームチェンジャーとなるような革新的なものを生み出したいと考えております。もちろん、そのためにはパナソニックISの支援は必須。最適なご提案をいただけると確信しています。新たなチャレンジのために、引き続きよろしくお願いいたします。

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当社担当からひとこと

黒崎 翔
この度は、当社のOracle Exadataマネージドサービスのご採用、及びプロジェクト推進にご協力いただき、心より感謝申し上げます。本番切替えに伴う停止時間の短縮をご評価いただき、大変うれしく感じております。Oracle Database 23aiへの新たなチャレンジも安定稼働した基盤があってこそと考えておりますので、当社の役割でもあるデータベース運用においても、プロトコーポレーション様のビジネスに貢献させていただきます。
取材︓2025年6月17日 
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