catch-img

ETLとは?基本機能・導入メリット・おすすめツールまで徹底解説

 DX(デジタルトランスフォーメーション)が加速する現代、企業にとって「データ活用」は競争力の源泉です。しかし、社内外に点在する膨大なデータを統合・変換し、分析に活かすには高度な仕組みが必要です。

そこで注目されているのが「ETL(Extract, Transform, Load)」です。本記事では、ETLの基本概念から、ETLツールの機能、導入メリット、そしておすすめのツールまでをわかりやすく解説します。

目次[非表示]

  1. 1.ETLとは?データ統合の基本プロセス
  2. 2.ETLツールの3つの機能
    1. 2.1.Extract(抽出)
    2. 2.2.Transform(変換)
    3. 2.3.Load(書き出し)
  3. 3.ETLツールの導入メリット
    1. 3.1.データ量の増加への対応と工数削減
    2. 3.2.データ品質の向上と分析精度の強化
    3. 3.3.生産性向上と迅速な意思決定支援
  4. 4.ETLとELT・EAIの違い
    1. 4.1.ETL:データ統合と加工に特化したプロセス
    2. 4.2.ELT:クラウド時代に適した高速処理モデル
    3. 4.3.EAI:業務システム間のリアルタイム連携に強み
  5. 5.ETLツールを活用して業務の負担を減らそう
    1. 5.1.ノーコードで使えるおすすめETLツール:ASTERIA Warp

ETLとは?データ統合の基本プロセス

ETLとは、以下の3つの処理を指すデータ統合プロセスです。

  • Extract(抽出):複数のデータソースから必要なデータを取り出す
  • Transform(変換):分析や活用に適した形式に加工する
  • Load(書き出し):データウェアハウス(DWH)などに格納する

ETLは、異なるシステム間のデータを統合し、ビジネスに活用可能な形に整えるための基盤です。特に、構造化データと非構造化データが混在する現代の企業環境において、ETLは不可欠な存在となっています。

ETLツールの3つの機能

ここでは、ETLの3つの機能であるExtract(抽出)・Transform(変換)・Load(書き出し)について、それぞれの特徴を詳しく解説します。

Extract(抽出)

まずは、Extract(抽出)のプロセスです。

データソースには、RDB、CSV、Excel、クラウドアプリなど多様な形式が存在します。ETLツールは、これらのソースから必要なデータだけを抽出し、後続の処理に渡します。

また、データソースには一般的に、構造化データと非構造化データ、JSONやXMLなど、形態や形式の異なるデータが入り混じった状態で存在します。このようなデータを、統一化されたフォーマットとして指定できるのもETLツールの特徴です

  • 条件付き抽出や増分抽出に対応
  • 構造化・非構造化データの両方に対応可能

Transform(変換)

Transform(変換)のプロセスは、抽出したデータを、分析や業務活用に適した形式へと変換します。変換処理の質が、最終的な分析精度を左右します。

代表的な変換処理:

変換方法
概要
クレンジング

重複排除、表記揺れの統一、欠損値補完などデータの整形

マッピング

入力項目と出力項目の対応付け

マージ

複数のデータソースを集約・統合

ETLツールを活用することで、出力先に応じた操作を行うことが可能になります。ただし、適切な設定を行うには、出力先となるシステムの技術要件やユーザーニーズへの考慮が必要です。

Load(書き出し)

Load(書き出し)のプロセスで変換後のデータを、DWHやBIツール、クラウドストレージなどに格納します。近年は、ノーコードで設定できるETLツールが主流となり、非エンジニアでも扱いやすくなっています。

ETLツールの導入メリット


現代社会では、「データ量」の爆発的な増加と、データソースの多様化が同時に進行しています。これにより、企業は以下の課題に直面し、ETLツールの導入が不可欠となっています。

データ量の増加への対応と工数削減

手作業や個別開発によるデータ統合は、膨大な工数とコストがかかります。ETLツールを導入することで、これらの作業を自動化・標準化し、効率化を実現できます。

データ品質の向上と分析精度の強化

ETLツールは、定義されたルールに基づいて処理を行うため、ヒューマンエラーを最小限に抑えられます。結果として、信頼性の高いデータ分析が可能になります。

生産性向上と迅速な意思決定支援

データ収集・加工にかかる時間を短縮し、従業員はより付加価値の高い業務に集中できます。ノーコード対応のETLツールなら、IT部門以外の現場でも活用が進みます。

ETLとELT・EAIの違い

ETL(Extract・Transform・Load)、ELT(Extract・Load・Transform)、EAI(Enterprise Application Integration)は、いずれもシステム間のデータ連携を実現する技術ですが、それぞれ目的や得意分野が異なります。

項目

ETL

ELT

EAI

処理順序

抽出→変換→格納

抽出→格納→変換

アプリ間のリアルタイム連携・制御

主な用途

DWH構築、分析基盤

ビッグデータ処理、クラウド活用

業務システム連携

特長

処理制御が柔軟

処理速度が速い

ノーコードで連携可能

適用例

BI連携、経営分析

データレイク、AI活用

ERP・CRM・SFAの連携など

ETL:データ統合と加工に特化したプロセス

ETLは、複数のシステムに蓄積されたデータを抽出・変換・書き出しすることで、DWHやBIツールでの分析に適した形に整える技術です。特に、複雑なデータ加工やクレンジング処理に強みがあり、構造化・非構造化データの統合にも対応できます。

ELT:クラウド時代に適した高速処理モデル

ELTは、ETLと処理順序が異なり、抽出したデータをまず格納し、その後に変換処理を行います。クラウド型DWHやデータレイクの高い処理能力を活用することで、大量データの高速処理が可能です。ETLに比べて変換処理を出力先に任せるため、シンプルな設計が特徴です。

EAI:業務システム間のリアルタイム連携に強み

EAIは、企業内の異なる業務システムやアプリケーション間の連携を制御するためのツールです。データ変換だけでなく、上位のビジネスロジックやメッセージルーティングも含めて統合できるため、リアルタイム性が求められる業務プロセスに適しています。

ETLツールを活用して業務の負担を減らそう

複数のシステムからDWHへとデータを移行するには、本来であれば膨大な工数や費用が発生します。ETLツールを導入することで、データの抽出から変換、書き出しまでのプロセスを、統合されたインターフェースで自動的に実行可能です。

パナソニック インフォメーションシステムズは、データ連携ツール「ASTERIA Warp」を提供しています。

ノーコードで使えるおすすめETLツール:ASTERIA Warp

パナソニック インフォメーションシステムズが提供する「ASTERIA Warp」は、ノーコードでETL処理を実現できる国産ツールです。

  • GUIベースで直感的に操作可能
  • 処理フローの可視化により、仕様変更にも柔軟に対応
  • 多様なデータソースとの接続に対応

初めてETLを導入する企業でも、スムーズにデータ連携を始められます。

さらにASTERIA Warpは、今回紹介したETL機能に加えて、複数のシステム同士のデータをスムーズに統合できるのが特徴です。

👉詳しくはこちら:ASTERIA Warp 製品ページ

編集部
編集部
ITに関する情報収集と、発信に力を注いでいます! 皆さんのお役に立てたら嬉しいです!

関連記事

人気記事ランキング

タグ一覧

ページトップへ戻る