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ETLとEAIの違いは?特徴を理解して導入ツールを選ぼう

ETLとEAIは、いずれもデータの整理や統合に役立つツールです。


厳密には役割が異なりますが、ETLとEAIがパッケージ化された製品も多いため、違いがわかりづらいと感じている方も多いでしょう。ETLとEAIのどちらを導入するか迷ったときは、どのような機能が要件に合うのか見極める必要があります。


そこで本記事では、ETLツールとEAIツールの違いについて、多角的な視点で解説します。自社の要件に合ったツールを選ぶ際の参考にしてみてください。


目次[非表示]

  1. 1.ETLツールとEAIツールの違いは?
    1. 1.1.意味・目的の違い
      1. 1.1.1.ETLツールの目的
      2. 1.1.2.EAIツールの目的
    2. 1.2.役割の違い
      1. 1.2.1.ETLツールの役割
      2. 1.2.2.EAIツールの役割
  2. 2.ETLツールとEAIツールの向いている業務の違い
    1. 2.1.ETLツールが向いている業務
    2. 2.2.EAIツールが向いている業務
  3. 3.ETLツールとEAIツールのどちらを選ぶべき?
  4. 4.ETLとEAIの違いを理解して導入を検討しよう


ETLツールとEAIツールの違いは?


ETLツールとEAIツールには、大きく分けて次のような違いがあります。


  • ETLツール:データソースから抽出したデータを加工してDWHに格納
  • EAIツール:社内に複数存在するシステム間のスムーズなデータ連携を実現


ここでは、目的や役割という観点から両者の違いを深掘りします。


意味・目的の違い

ETLツールの目的

ETLは、Extract(抽出)・Transform(変換)・Load(格納)の頭文字を取ったもので、システム間のデータ統合にあたって必要なプロセスです。一連のプロセスを実行するためのシステムを「ETLツール」と呼びます。


ETLツールの目的は、データソースからDWH(データウェアハウス)へとデータを移行する流れを効率化することです。プログラミング不要で、データの抽出や変換などを実行できます。


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EAIツールの目的

EAI(Enterprise Application Integration)ツールとは、「基幹システムとSFA(営業支援システム)」、「勤怠管理システムと給与計算システム」のように、複数のシステム同士を連携するためのシステムです。


異なるシステム同士でデータの連携を行うためには、各システムに搭載された連携機能やWeb APIを活用する方法があります。しかし、連携が可能なシステムに制限が設けられていたり、APIの仕様変更によって連携ができなくなったりする可能性があり、専門的なスキルも必要です。


システム同士のデータ連携に特化したEAIツールを活用することで、モジュールの統一が可能になり、データ連携の工数を大幅に削減できます。

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役割の違い

ETLツールの役割

ETLツールには、データ加工のプロセスを効率化する役割があります


DWHへデータを集約する際には、前段階として、構造化データや非構造化データ、JSONやXMLなど、形態や形式の異なるデータの加工が必要です。


ETLツールを使用してデータを適切な状態に加工することで、均質化されたデータのみをDWHへと移行することが可能になり、移行後のデータ分析の精度向上につながります。


EAIツールの役割

EAIツールの主な役割は、複数箇所に保存されているデータをリアルタイムにつなぎ合わせ、必要な情報を即座に読み込むことです。


例えば、ECサイトでクレジットカードなど即時決済が可能な支払方法を選択すると、ユーザーが商品を購入するのと同時に決済が行われます。このとき、ECサイトと決済システムでリアルタイムのデータのやり取りが必要になりますが、EAIツールはこのような場合に役立ちます。


ただし、EAIツールは、リアルタイム(イベント指向)のデータ処理を得意とするため、処理できるデータ量には制限があります。


ETLツールとEAIツールの向いている業務の違い


ETLツールとEAIツールは目的や役割が異なることから、それぞれのツールを活用した業務内容にも違いがあります。ここでは、各ツールが向いている業務の特徴を解説します。


ETLツールが向いている業務

ETLツールの主な役割は、DWH(もしくはデータベース)へとデータを格納するための前処理を行うことです。データの格納後はデータを活用することが目的となるため、一定期間で大量のデータを収集して処理する業務に向いています。そのため、リアルタイム連携が求められる場面は少ないのが特徴です。


ETLツールが向いている業務の例として、分析作業が求められる売上管理や在庫管理などがあげられます。その他、データチェックや集計、夜間バッチとも相性がよいといえるでしょう。


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EAIツールが向いている業務

EAIツールは、よりリアルタイム連携が求められる業務に向いています


具体的には、受注処理や在庫の引き当て、マーケティングのデータ解析、アプリケーション統合などが該当します。また、システム間のマスター連携を実施する際にも、EAIツールが効果的です。


ETLツールとEAIツールのどちらを選ぶべき?

ここまで、ETLツールとEAIツールの違いを解説してきましたが、近年は、ETLとEAIの機能が統合されたツールが多く、違いがなくなりつつあります。そのため、個別のツールを導入するよりも、ETL・EAIツールの統合パッケージの導入がおすすめです。


パッケージ製品を比較する際は、次のようなポイントを意識します。

  • 提供形態(オンプレミス・クラウド)
  • データ連携方式(ファイル連携・API連携など)
  • 機能性(スケジュール設定・モニタリング機能・デバッグ機能など)
  • アダプタ数
  • 構築可能なモジュール・プログラム数
  • データの処理性能

ETL機能を重視するのであれば、モジュール・プログラム設計の容易さや設定可能な数、データの処理性能などに着目するとよいでしょう。EAI機能を重視する場合は、アダプタの数や、最新システムを反映できるかといった対応速度(拡張性)もチェックすることが重要です。


パナソニック インフォメーションシステムズが提供するデータ連携ツール「ASTERIA Warp」は、アイコンのドラッグ&ドロップと設定のみでデータ処理のフローを構築することが可能です。そのため、社内にプログラミング知識を持った担当者がいない場合にも利用しやすくなっています。大量のデータ連携にも対応しているため、処理もスムーズです。

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ETLとEAIの違いを理解して導入を検討しよう

ETLツールとEAIツールは、パッケージ製品として提供されることが増えていますが、目的や役割の違いを押さえておくことで、自社の要件に合ったパッケージ製品を検討しやすくなるでしょう。


パナソニック インフォメーションシステムズは、データ連携ツール「ASTERIA Warp」を提供しています。アダプタ数は100種類以上、操作はドラッグ&ドロップのみで、スムーズなデータ連携をサポートします。


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