
Salesforce導入で失敗しない!成功の秘訣と手順を徹底解説
Salesforce(セールスフォース)は、顧客管理、営業支援、マーケティング、カスタマーサービスなど、企業活動のあらゆる側面を統合的にサポートするクラウドプラットフォームです。顧客情報や問い合わせ履歴の一元管理はもちろん、営業・マーケティング活動の最適化、業務プロセスの自動化を通じて、企業の成長を強力に後押しします。
しかし、その多機能性ゆえに「Salesforce導入をどう進めれば良いのか」「期待する導入効果を最大化するには何が必要か」と悩む企業担当者も少なくありません。
本記事では、Salesforce導入を成功に導くための重要なポイントを詳しく解説します。また、具体的な導入手順や、よくある課題への対策もご紹介しますので、ぜひ貴社のSalesforce導入プロジェクトにお役立てください。
Salesforceとは?企業が知るべき機能と活用メリットを解説>>
目次[非表示]
- 1.Salesforceを導入するときに押さえたいポイント
- 1.1.導入目的を明確にする
- 1.2.現場担当者も交えて導入を検討する
- 1.3.最初は小規模から始める
- 1.4.基幹システムも含めた連携を考える
- 1.5.「Fit to Standard」を意識して既存の業務フローを見直す
- 1.6.運用体制を整える
- 2.Salesforceを導入するための3つのステップ
- 2.1.1. 目的と要件定義を考える
- 2.2.2. データのインポートと実装
- 2.3.3. 研修などのユーザートレーニングを行う
- 3.Salesforceの導入が難しいと言われるポイント
- 3.1.定着に時間がかかる
- 3.2.他システムとの連携が難しい
- 4.目的を明確にしてSalesforceのスムーズな導入を実現しよう
Salesforceを導入するときに押さえたいポイント
Salesforceは活用方法が多岐にわたるため、事前に社内で話し合いを行い、方向性を定めておく必要があります。特に、次の6つの要素は必ず押さえておきましょう。
導入目的を明確にする
現場担当者も交えて導入を検討する
- 最初は小規模から始める
- 基幹システムも含めた連携を考える
- 「Fit to Standard」を意識して既存の業務フローを見直す
- 運用体制を整える
導入目的を明確にする
Salesforce導入において、何よりもまず最初にすべきことは、その導入目的を明確にすることです。目的が明確であれば、運用中に予期せぬ問題が生じた際にも容易に軌道修正が可能となり、最初に定めたゴールに立ち返ることで、チームが進むべき方向性を再認識できます。
特に、Salesforceのような多機能かつカスタマイズ性に優れたシステムを導入する場合、企業によって目的は多岐にわたります。例えば、単に売上高や利益率の改善だけでなく、顧客管理の最適化、業務プロセスの効率化、従業員の生産性向上、顧客体験(CX)の向上など、幅広い領域にわたる導入効果が期待できます。 目的を検討する際は、以下の順番で具体的に掘り下げましょう。
- 何のためにSalesforceを使うのか: 貴社が抱える具体的な課題(例:顧客情報が分散している、営業活動が見えにくい、手作業が多いなど)を特定し、Salesforceで何を解決したいのかを明確にします。
- Salesforceの活用によって実現したいゴールは何か: 課題解決の先にどのような状態を目指すのか、具体的な目標(例:顧客対応時間の20%削減、営業パイプラインの可視化、データ入力の自動化による業務負荷軽減など)を設定します。これにより、期待される導入効果を言語化します。
- ゴールの実現に向けて何をすべきか: 目標達成のために必要な機能や、見直すべき業務プロセス、取り組むべきタスクを具体的にリストアップします。 最も重要なのは、「何のためにSalesforceを使うのか」という軸を定めることです。解決したい課題を明らかにすることで、自社にとって本当に必要な機能や活用の方向性が明確になり、最大の導入効果へと繋がります。
現場担当者も交えて導入を検討する
SalesforceのようなICTツールを導入する際は、システムの選定や要件定義などを上層部のみ、もしくは情報システム部門など一部の担当者だけで進めてしまうケースが少なくありません。
このようなトップダウン式の進め方では、現場の意見が反映されず、導入後に不満の声があがることにもなりかねません。現場の状況を踏まえたうえで導入を進められるよう、検討段階から現場担当者を交えて意見交換を行うことが大切です。
Salesforceは30日間の無料トライアルが利用できるため、現場のメンバーを交えて実際にシステムを操作してみるとよいでしょう。
最初は小規模から始める
Salesforceは拡張性の高さに特徴があるシステムですが、導入当初はスモールスタートを心がけることが大切です。
初めから多くの機能を拡張してしまうと、あとから不要な機能を精査するのに手間や時間がかかります。また、不要な機能が多いほどシステム全体が重くなり、サーバーダウンに陥るリスクが高まるでしょう。
まずは最小限のシステムを構築し、必要に応じてモジュールを追加していく方法が効果的です。必要な機能のみを組み込むことで、費用対効果を高められます。
基幹システムも含めた連携を考える
Salesforceは、外部システムと連携してより効果を発揮します。そのため、システムを導入する前に、どのような外部システムとの連携が必要かを検討しておきましょう。
Salesforceと連携できる代表的な外部システムとしては、以下のようなものが挙げられます。
- 基幹システム
- MAツール
- BIツール
- グループウェア
- RPA
- 名刺管理システム など
連携が必要な外部システムの種類を事前にピックアップしておくことで、複数のシステムにデータを二重入力するような問題を未然に回避できます。Salesforceの導入をきっかけに、使用中のシステムを見直すのもおすすめの方法です。
「Fit to Standard」を意識して既存の業務フローを見直す
Salesforceには、営業パイプラインの管理機能やワークフローを自動化するための機能が搭載されています。Salesforceをカスタマイズして現状の業務フローに合わせることも可能ですが、オススメなのは「Fit to Standard」を意識し、Salesforce標準機能を見据えながら既存の業務フローを見直すことです。
Salesforce標準機能は、既存の業務フローを整理することで活用しやすくなるため、フローチャートを用いて業務の流れを可視化するところから始めましょう。
全体の流れが把握できたら、個別のタスクや業務内容を見直します。問題が発生しやすい箇所があれば、フローそのものを見直したうえでシステムによる管理や自動化を行うとスムーズに導入できます。
運用体制を整える
Salesforceの導入後にスムーズに運用を開始するため、実際にシステムを利用するメンバーを対象にトレーニングを実施しましょう。現場の不安を取り除く場になるほか、設計した運用体制に問題がないかどうかをシミュレーションを実施する機会にもなります。
また、システムの定着化に向けて、普段の業務のなかで必然的にSalesforceを利用するよう、業務フローを組み替えることを検討しておくと良いでしょう。
たとえば、Salesforceにデータを入力しない限り、特定の書類が生成できないといった業務フローを構築するのがポイントです。
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Salesforceを導入するための3つのステップ
Salesforce導入を単に「完了」させるだけでなく、その真価を発揮し、最大の導入効果を得るためには、体系的な手順を踏むことが重要です。ここでは、貴社の顧客管理と業務プロセスを最適化し、Salesforce導入を成功に導くための3つのステップを解説します。
- 目的と要件定義を考える
- データのインポートと実装
- 研修などのユーザートレーニングを行う
1. 目的と要件定義を考える
最初に、Salesforceを運用するうえでの道標となる目的を定めます。
目的を定める際は、同時にKGI(最終目標)やKPI(中間目標)を設定することも大切です。システムを導入する部門や部署で発生している課題を、Salesforceでどのように解決するのかを考えることで、適切な目的や目標の設定につながります。
目的が明確になったら、それに合わせて要件を定義します。導入理由やスケジュール、実装すべき機能、オプションなどを簡潔に整理しましょう。
次のような内容を要件定義書としてまとめ、事前にチーム内で共有すると良いでしょう。
- 現場の要求をヒアリングする
- それぞれの要求内容を要素ごとに細分化する
- 必須要件と希望要件に分類し、各要件に優先順位を付ける
- 要件定義書に情報を落とし込む
2. データのインポートと実装
Salesforceの導入後は、クラウド上に必要なデータをインポートするところから始めます。Salesforceでは、顧客情報や営業案件に関する情報などを管理するため、事前にデータベースを移行しておくと、後工程の業務を滞りなく進められます。
手作業でデータを入力することもできますが、CSVファイルで一括アップロードできる機能を活用すると便利です。
ただし、膨大な量のデータを移行する場合は、移行元のシステムを一時的に停止する必要があります。移行したいデータ量からシステムの停止時間や再開のタイミングを的確に予測し、関係者に周知徹底することが大切です。
3. 研修などのユーザートレーニングを行う
最後に、ユーザー向けの研修やトレーニングを実施しましょう。トライアル制度も活用し、Salesforceの使い方をチーム内に浸透させます。
ユーザートレーニングの内容は、操作演習だけでなく、経営層からのコミットメントや導入後の実現プランの紹介など多岐にわたります。トレーニングを通して、具体的な操作感をメンバーに把握してもらえるのと同時に、目的や目標をチーム内で共有する際にも効果的です。
また、システム導入後のフォロー体制を整備することも重要です。問い合わせ窓口を設置するなど、チームメンバーが気軽に質問できる体制を整えることで、スムーズな定着化がはかれます。Salesforceでは、アクセスログなどをもとにユーザーごとの活用程度を確認できるため、使用頻度の少ない人に適度なフォローを行うのも良いでしょう。
Salesforceの具体的な使い方に関しては、こちらの記事もあわせてご確認ください。
Salesforceの使い方とは?代表的な活用方法と有効活用するためのポイントを紹介 >>
Salesforceの導入が難しいと言われるポイント
Salesforce導入は、企業の変革を促す大きな機会である一方で、いくつかの課題に直面することもあります。これらの課題を事前に把握し、適切な対策を講じることで、スムーズな定着と期待する導入効果の実現が可能になります。特に、顧客管理や業務プロセスの変革に関わる課題を理解し、準備を進めましょう。
定着に時間がかかる
最初から幅広い領域でSalesforceを活用しようとすると、機能やオプションが増えすぎてしまい、使い勝手が悪くなる可能性があります。
この場合、「機能が多くて操作が難しい」、「データ入力に手間がかかる」といった理由から定着しにくくなります。また、Salesforceの導入を機に現状の業務フローを見直す際に、タスクの整理や棚卸しに時間がかかることも考えられます。
まずは必要最低限の営業データの入力から始めるなど、スモールスタートを心がけましょう。徐々に活用範囲を広げる段階的なアプローチを行うことで、スムーズな定着へとつながります。
パナソニック インフォメーションシステムズは、Salesforceを熟知したコンサルティングパートナーです。豊富な導入支援実績にもとづき、Salesforceの定着化をサポートいたしますので、ぜひお気軽にお問い合わせください。
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他システムとの連携が難しい
他のシステムとの連携プログラムの構築がハードルとなり、導入をためらうケースも見受けられます。
他システムからデータをスムーズにインポートするには、Web APIなどを活用した独自プログラムの設計が必要です。しかし、プログラミングをはじめとする専門的な知識やスキルを持った担当者がいないと実現が難しいでしょう。手入力やCSVファイルのアップロードといった方法も考えられますが、API連携に比べて時間と手間がかかります。
そこで活用したいのが、ノーコードで簡単に連携フローを構築できるICTツールです。
データ連携ツールである「ASTERIA Warp(アステリアワープ)」は、Salesforceに加えて、計100種類以上のシステム連携に対応しているのが特徴です。ドラッグアンドドロップの操作のみで、各システムからSalesforceへとスムーズにデータを統合できます。気になる方は、ぜひ詳細ページをご確認ください。
目的を明確にしてSalesforceのスムーズな導入を実現しよう
Salesforce導入を成功に導き、最大の導入効果を得るためには、本記事で解説した各ポイントを実践することが不可欠です。特に、導入目的を明確にすること、そして顧客管理や業務プロセスの改善といった具体的な目標を掲げ、実際にシステムを利用するメンバーを交えて要件や運用プランを固めることが重要となります。 また、導入後のスムーズな定着をはかるためには、運用中のサポート体制をあらかじめ整備し、継続的な改善サイクルを回す視点も忘れてはなりません。適切な形で事前準備を進め、貴社のビジネス成長を加速させるSalesforce導入を実現してください。
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