経費精算向けのワークフローシステムで業務を効率化しよう!導入におけるポイントをご紹介
ワークフローとは、組織内での申請・承認の流れを可視化し、一元的に管理する手法です。
特に経費精算の領域では、データ入力やレビュー、仮払いなどの多様なプロセスを経由するため、適切なワークフローの構築が業務効率化に大きく寄与します。しかし、ワークフローの設計方法がわからず、どのように運用すべきか悩んでいる方も多いのではないでしょうか。
そこで本記事では、経費精算におけるワークフローの考え方や導入時の注意点を解説します。適切なシステムの選び方も紹介していますので、ぜひ参考にしてください。
※本記事における「ワークフロー」とは、業務における一連の流れを意味します。
目次[非表示]
- 1.経費精算のワークフローとは
- 2.経費精算向けのワークフローシステムを導入するメリット
- 2.1.業務の効率化が図れる
- 2.2.業務の進捗状況が可視化できる
- 2.3.ヒューマンエラーや業務の遅延を防ぐ
- 2.4.運用コストの削減
- 2.5.精算から支払いまでのサイクルを早めることができる
- 3.経費精算ワークフローシステムの選び方
- 3.1.スマートフォンなどのモバイル端末での利用
- 3.2.組織体制の変更への対応
- 3.3.他システムとの連携
- 3.4.法改正への対応
- 4.経費精算ワークフローシステムを導入する際の注意点
- 4.1.社内の規定を整理しておく
- 4.2.対象となる業務や書類の洗い出し
- 4.3.運用時のルールを明確化する
- 4.3.1.承認ルートや権限を明確にする
- 4.3.2.差し戻しの基準などルールを明確にする
- 5.ワークフローシステムの導入で経費精算の業務効率を上げよう
経費精算のワークフローとは
経費精算のワークフローとは、立て替えた費用の精算や請求書の支払いをルール化したもの、または可視化することを指します。
経費精算業務では、一つの業務プロセスにおいて申請や承認、差し戻し、支払いなどの作業が発生します。このような作業を進めるうえで業務プロセス上のルールが欠如していると、現状が不明瞭になるだけでなく、ヒューマンエラーが頻発しかねません。
こういった状況下で考えたいのがワークフローシステムの導入・活用です。業務の一連の流れを可視化し、ルールに基づいて運用されているかを機械的にチェックできるようにすることで、より円滑に経費精算プロセスを進められます。
経費精算向けのワークフローシステムを導入するメリット
経費精算は紙やExcelでも管理できますが、書類の印刷コストや発送コストなどが問題になりがちです。そのため、特に大規模な組織で経費精算プロセスが煩雑化しやすいケースでは、ワークフローシステムを導入するのがおすすめです。
ここでは、経費精算向けのワークフローシステムを導入するメリットを解説します。
業務の効率化が図れる
ワークフローシステムの最大のメリットは、作業負担の軽減によって業務効率化に結び付く点です。
ワークフローシステムでは、CSVファイルの取り込みや他システムとの連携などにより、短時間で申請データを作成できるケースも珍しくありません。紙の書類やExcelにいちからデータを入力する場合に比べ、作業時間を大幅に削減できるのが特徴です。申請書の提出や承認を行う際もワンクリックで済みます。
このような利点を活かして経費精算業務を省力化すると、注力したい業務への時間を捻出できます。単なる業務効率化だけでなく、組織全体の生産性向上に寄与するのはワークフローシステムの大きな利点です。
業務の進捗状況が可視化できる
紙やExcelでワークフローを管理する場合、進捗状況を把握するのは難しいものです。
その点、ワークフローシステムではプロセス全体が自動的に可視化されるため、リアルタイムで現状を把握できます。結果として、従業員個別に進捗を確認する手間が軽減されるほか、確認漏れによる遅延や滞留を極力回避できるのがメリットです。
停滞している箇所や進み具合が誰でも一目でわかるため、管理者だけでなく従業員にとっても利便性が向上します。ツールとしての利便性が高まると、システムのスムーズな定着へとつながるでしょう。
ヒューマンエラーや業務の遅延を防ぐ
ワークフローシステムの製品によっては、記入ミスの発生を知らせるアラート機能や、フローが進展した際に通知するリマインド機能などが搭載されています。過去のログも参照することが可能です。
これらの機能を有効に活用すれば、ヒューマンエラーの発生や業務の遅延を抑えられるため、申請から支払いまでの時間短縮につながります。
運用コストの削減
経費精算プロセスに関するあらゆる情報をデジタル上で管理できるワークフローシステムだからこそ、ペーパーレス化の実現に大きな効果を発揮します。ペーパーレス化が実現すれば、紙代や印刷代、書類の発送費などを大幅に削減できるでしょう。
さらに運用コストを削減したい場合は、ワークフローシステムの対応範囲に着目することが大切です。経費精算の領域に対応したワークフローシステムの場合、フロー管理に加え、帳票作成や仮払管理といった機能がまとめて利用できるため、経費精算業務全体の効率化を図れます。
精算から支払いまでのサイクルを早めることができる
ワークフローシステムを活用することで、仕訳データやFBデータ(ファームバンキングデータ)を自動化できるため、作業時間を短縮することが可能です。1件あたりにかかる時間の削減により、より多くの経費精算(件数)を処理できるため、支払いまでのサイクルを早められる可能性があります。
経費精算ワークフローシステムの選び方
自社に合うワークフローシステムを選び分けるためにも、製品の選び方をしっかりと理解しておきましょう。選び方の基準となるのは次の4点です。
- スマートフォンなどのモバイル端末での利用
- 組織体制の変更への対応
- 他システム(利用している会計システム)との連携
- 法改正への対応
スマートフォンなどのモバイル端末での利用
パソコンだけでなく、モバイル端末でも利用できるワークフローシステムであれば、オフィスにいない状態でも申請や承認が可能です。締切が近いにもかかわらず、出張中で対応が難しい場合でも、場所を問わずに利用できるモバイル対応のワークフローシステムなら問題ありません。
また、出勤中や外出時の隙間時間を申請や承認に充てられるため、業務効率化にも寄与します。
組織体制の変更への対応
部門間の垣根を超えて使用するケースが多いワークフローシステムは、組織体制変更の影響を受けやすい傾向があります。そのため、体制変更に対する柔軟性をよく確認しましょう。
たとえば、一定の金額を超えたら部門長以外にも承認者が増えるなど、自社のルールに応じたフロー構築が必要になります。
また、承認者が不在の場合、代理承認ができるかといった部分も確認できると良いでしょう。
他システムとの連携
ワークフローシステムは、外部システムとの連携によって柔軟に機能性を拡張できます。具体的には、グループウェアや文書管理システム、電子契約システムなどが代表的です。
社内で経費精算と関連性の高いシステムを利用している場合は、ワークフローシステムとの互換性をチェックしましょう。自社で独自プログラムを開発するのであれば、APIの有無や対応範囲を確かめることも重要です。
法改正への対応
経費精算における適切なワークフローを構築するには、法改正への対応可否も重要な要素です。
近年では電子帳簿保存法が改正され、2024年1月からは電子取引における紙保存が廃止されます。そのため、改正電子帳簿保存法に準拠した証憑電子保管機能を持つワークフローシステムを選ぶなど、目まぐるしく変化する法体系に迅速に対応できる製品を選びたいところです。
経費精算ワークフローシステムを導入する際の注意点
経費精算のワークフローシステムを導入するにあたり、いくつか注意すべきポイントが存在します。社内でのスムーズな定着を図れるよう、あらかじめ導入時の注意点を理解しておきましょう。
社内の規定を整理しておく
ワークフローを設計する際は、社内規定が十分に反映できないケースも考えられます。特に社内規定が不明瞭なままワークフローを構築しようとすると、上手く内部統制が取れず、システムが機能しない可能性があります。
そのため、業務プロセスを見直すと同時に社内要件をしっかりと整理することが重要です。実際にワークフローシステムを利用する現場担当者の意見も取り入れつつ、テスト環境で対応可否を検証しましょう。
対象となる業務や書類の洗い出し
ワークフローに組み入れるべき対象業務を洗い出すと、現状の課題やワークフローシステムに求められる機能が浮き彫りになります。複数の課題が浮上した場合はそれぞれに優先順位を付けると良いでしょう。
また、現状取り扱っている申請書類の種類を抽出し、ペーパーレス化すべき範囲を明確にします。将来的に自動化したい業務やペーパーレス化したい書類を予測し、システムの拡張性を検証することも大切です。
運用時のルールを明確化する
承認ルートや権限を明確にする
ワークフローは一般的に、組織規模が拡大するほどルートが複雑になりがちです。そのため、現状の承認ルートを確認するとともに、決裁規定を整理しましょう。承認ルートや権限が明確になれば、承認者が複数人いる場合や金額により承認者が変わるなど、複数のパターンに対応しやすくなります。
ワークフローの運用中は担当者が変わる場合もあるため、承認ルートに関しては適宜見直しが必要です。
差し戻しの基準などルールを明確にする
ワークフローを設計する際は、承認・差し戻し・却下などのアクションごとにルールを明確にしましょう。明確なルールがあるとトリガーを設定できるため、条件ごとにアクションが自動化されます。
たとえば、金額の項目に入力漏れがあった場合は申請できないという具合です。このような自動化の仕組みを活用すると、申請内容を確認する手間を削減できます。
ワークフローシステムの導入で経費精算の業務効率を上げよう
経費精算では、データ入力やレビュー、仮払いといったさまざまなプロセスを経由するため、明確なワークフローを設計することが重要です。そのためにも対象業務や社内規定を明確化し、適切な運用ルールを定める必要があります。
これからワークフローの構築を始める方は、パナソニック インフォメーションシステムズが提供している「MAJOR FLOW」を検討してみてはいかがでしょうか。
以下のページで詳細を紹介していますので、興味のある方はぜひご覧ください。